イアン・パートン率いる英ブライトンのバンド、ザ・ゴー!チームの新作が完成。ベナン、日本、フランス、インド、テキサス、デトロイト・・・、世界各国の声が飛び交う7枚目のアルバム。 (C)RS
JMD(2022/12/14)
イアン・パートン率いる英ブライトンのバンド、ザ・ゴー!チームの新作が完成。ベナン、日本、フランス、インド、テキサス、デトロイト・・・、世界各国の声が飛び交う7枚目のアルバム『ゲット・アップ・シークエンセズ・パート・トゥー』、リリース。
ゲスト:
スター・フェミニン・バンド(西アフリカのガールズ・グループ)
ネハ・ハトワール(インドのシンガー)
小久保千里(J-Popのインディ・バンド、Lucie, Tooのヴォーカル)
インディゴヤジ(19歳のデトロイトのラッパー)
ヒラリー・ブラットセット(元アップルズ・イン・ステレオ)
ニッティ・スコット(ブルックリンのラッパー)他
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発売・販売元 提供資料(2022/10/24)
6枚のアルバムに渡って、The Go! Teamは他の土地へ音の日帰り旅行をし、音楽的に別な文化に浸ってきた。しかし、7枚目となるこのアルバムで、彼らは世界一周のチケットを購入した。バンドはベナン、日本、フランス、インド、テキサス、デトロイト、その全ての都市を訪れる。ここでは、世界各地の文化圏で様々な声が飛び交う。しかし、そのサウンドは紛れもなくThe Go! Teamだ。彼らは万華鏡、ケーブル・アクセス、チャンネル・ホップへの道筋をつける。アルバムには、Star Feminine Band(西アフリカのガールズ・グループ)、Neha Hatwar(インドのシンガー)、小久保千里(J-Popのインディ・バンド、Lucie, Tooのヴォーカル)、IndigoYaj(19歳のデトロイトのラッパー)、Hilarie Bratset(元Apples in Stereo)、Nitty Scott(ブルックリンのラッパー)他、多数のアーティストが、The Go! Teamの中心人物、Ninjaと共に、ヴォーカルで参加している。2021年の『Get Up Sequences Part One』から続く『Part Two』は、テクニカラーのオーヴァーロードの感覚を引き継いでいる。雑多でありながらタイト、混沌としていながら一貫する両作品は、ベースラインとバックビートのパワーに執着する。「良い物を全部同時に掴んでいるような感覚。このレコードは『これを見てください。あれも見てください』と言っている。聴く時は、世界の飽和度を上げてほしい。僕にとっては、The Go! Teamのレコードはどんどんグルーヴィーになっていく。また、僕にとってグルーヴィーさは人生そのものなんだ」とIan Partonは言う。デビューLPから18年、The Go! Teamは他の誰とも違う存在であり、『Get Up Sequences Part Two』ではクラブ・ソーダのような新鮮なサウンドを聴かせてくれる。The Go! Teamは2000年頃、英ブライトンでIan Partonのソロ・プロジェクトとしてスタートし、2004年にデビュー・アルバム『Thunder, Lightning, Strike』をリリース。アルバムはマーキュリー・プライズにもノミネートされ人気を獲得。収録曲の「The Power Is On」は2006年のナイキ、「Get It Together」は2007年のAXE、「Feelgood by Numbers」は2010年の日産CUBEのCMソングにも使用された。2007年にはセカンド・アルバム『Proof Of Youth』をリリース。Public EnemyのChuck Dがラップで参加するなど話題となり、チャート的にも大きな成功をおさめ、収録曲の「Titanic Vandalism」はDOCOMOのCMソングにも使用された。2011年にはサード・アルバム『Rolling Blackouts』をリリースし、高い評価を獲得。その後、Ian Partonはマンチェスターのサイケデリック・バンド、Whyte Horsesのアルバムに参加し、ももいろクローバーZの「労働讃歌」を作曲/編曲。ギターのSam DookはMike Watt(Minutemen)とのプロジェクト、Cuzでアルバムをリリースし、ラップのNinjaはソロ活動を行う等、メンバーは各々のプロジェクトクトで活動をした。2015年3月、バンドは4年振りとなるアルバム『The Scene Between』をリリース。2018年1月にはUKトップ40ヒットを記録した5枚目のアルバム『Semicircle』、2021年7月には6枚目のアルバム『Get Up Sequences Part One』をリリースした。(2/2)
発売・販売元 提供資料(2022/10/24)
タイトルからもわかる通り、音楽性の幅をグッと広げた前作『Get Up Sequences Part One』の続編である。今回はベナン、日本、フランス、インド、テキサス、デトロイトを訪れ、元アップルズ・イン・ステレオのヒラリー・ブラットセットやラッパーのインディゴヤジ、Lucie,Tooのヴォーカリスト・小久保千里ら、現地ミュージシャンとの録音を各地で敢行。結果として彼らしいハイパーアクティヴでポップな音楽性を保ちつつ、〈Part One〉の世界観にインドや西アフリカの音楽も加えた、よりエスニックで多様性のある音楽に仕上がった。オールド・スクール・ヒップホップを彷彿させるレトロで温もりのあるサウンドもいままで以上に素晴らしく、キャリアの中でいちばん寛容的かつポジティヴな作品と言っていい。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.470(2023年1月25日発行号)掲載)