一昨年の2月に解散を発表した彼らですが、結果的にラスト・アルバムとなった2013年作の10周年記念エディションがこのたびリリースされました。当時はグラミー賞5冠に輝き、それ以上に生演奏を導入してマイルドなグルーヴを紡ぎ出す風潮を大きく広げて、〈ディスコ〉や〈ブギー〉の何度目かのリヴァイヴァルにも寄与。その意味だけでも現代に多大な影響を及ぼしているアルバムとあって、9曲も追加された未発表トラックも含めてこれは必聴でしょう。収録曲の貴重なデモやアウトテイク、未完のオリジナル楽曲などなどはどれも興味深く、解散発表時の映像内で使われた"Touch(2021 Epilogue)"まで収録とは。
bounce (C)狛犬
vol.474(2023年5月25日発行号)掲載(2023/05/25)
2021年2月、突如として解散を発表、今なお音楽シーンと次世代の音楽家たちに多大な影響を与えるダフト・パンク。2013年にコロムビア・レコード移籍第1弾としてリリースし、第56回グラミー賞で主要部門の『最優秀レコード』『最優秀アルバム』を含む、ノミネートされた5部門すべてで受賞を果たし世界的な大ヒットを記録したアルバム『ランダム・アクセス・メモリーズ』のリリース10周年を記念し、ファン垂涎の未発表曲9曲(注:内1曲は日本盤限定ボーナス・トラックとして発表済)を加えた2枚組の10th アニバーサリー・エディションとして発売決定。 (C)RS
JMD(2023/04/12)
-ダフト・パンクが残してくれた、輝かしい遺産。-
2021年2月、突如として解散を発表、今なお音楽シーンと次世代の音楽家たちに多大な影響を与えるダフト・パンク。2013年にコロムビア・レコード移籍第1弾としてリリースし、第56回グラミー賞で主要部門の「最優秀レコード」「最優秀アルバム」を含む、ノミネートされた5部門すべてで受賞を果たし世界的な大ヒットを記録したアルバム『ランダム・アクセス・メモリーズ』のリリース10周年を記念し、ファン垂涎の未発表曲9曲(注︓内1曲は日本盤限定ボーナス・トラックとして発表済)を加えた2枚組の10th アニバーサリー・エディションとして発売決定。
アルバム収録楽曲の貴重な制作段階でのデモ・ヴァージョンやアウトテイクス(完成版では使用されなかった音源)、未完成のオリジナル楽曲、ファンにとっては悲しくも有難い、解散発表時の映像内で使用された「タッチ (2021 エピローグ)」など全部で約35分のボーナス・トラックが収録。
発売・販売元 提供資料(2023/02/27)
「トロン:レガシー」のサントラを挿みつつ、オリジナル作としては8年ぶり、レーベル移籍第1弾となるニュー・アルバムだ。もともとディスコ・リエディットやザックリしたネタ使いの妙が大きな魅力だっただけに、ほぼサンプルを排して演奏家を起用したことを証左に〈生のパワー〉とか〈ホンモノ〉とか絶賛されている様子は、そういう変な〈オリジナル〉や〈人力〉信仰のある層にもアピールしたようでいろいろ感慨深い。冒頭からサンプリングのように正確なナイル・ロジャースのギターが小気味良く響き、メロウな西海岸テイストの導入は今回もスムース。大らかで甘い作風はミュージシャンシップの導入というよりブギーな時流の変化によってもたらされたものではないかと思うが、今回も大傑作なのは言うまでもない。
bounce (C)轟ひろみ
タワーレコード(vol.355(2013年5月25日発行号)掲載)