2018年来日公演でも大きな反響を呼んだデイヴィー・ムーニーによる新アルバム
モダンかつクラシカルに弾くギターサウンドに心揺れる一枚
過去に現代ジャズギターの名手の一人でもあるジョン・ピザレリとも共演した、デイヴィー・ムーニーによる約2年ぶりとなる新作がサニーサイド・レコードよりリリース。
デイヴィー・ムーニーは、ニューオーリンズ出身のジャズギタリストで、ノース・テキサス大学ではジャズ研究の助教授およびジャズギター・プログラムの責任者を務めており、高度なジャズの即興演奏を教えている。
ムーニーは、リーダーとして7枚のCDを録音し、その他にもサイドマンとして多く録音に参加している。2018年には、日本人ドラマーの大村航(同じくサニーサイド所属)とコラボレーションした『Benign Strangers』をレコーディングし、2018年夏にリリースのプロモーションのため日本ツアーを行った。2005年セロニアス・モンク国際ギター・コンペティションに出場し3位となり、2007年から2009年までセロニアス・モンク・ジャズ・パフォーマンス研究所で芸術監督テレンス・ブランチャードのもとで学んだ。モンク・グループでは、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーターを含む多くのジャズレジェンドと共演した経験も持つ。
今作は、ムーニー自身がコロナウイルスによるパンデミックで世界全体の先行きの不透明さに拍車をかけられ、そこから創造的なエネルギーが爆発するのを体験したことから着想を得て制作。また、ブラジル人の現在の妻と出会って以来、ムーニーの生活にはブラジルの要素が溢れ、今作でのジャズ・ギターとブラジル音楽の自然な組み合わせは、彼にとってブラジルという国が、"第二の故郷"ともいえる存在になった一つの証左だ。
ムーニーはニューヨーク大学に在学中に1960年代初頭のジョー・パスの作品についての「ジョー・パスの『キャッチ・ミー!』、『フォー・ジャンゴ』、そしてジョイ・スプリング: 転写と分析」と題した論文を執筆し、今作の随所にもジョー・パスらしいギターリフの使い方を披露しており、ジャズギター好きにとってもかなり趣深い作品となっている。
発売・販売元 提供資料(2023/07/21)