クールでロック、高次元な取り組みは続く
METAFIVEの砂原良徳とLEO今井に加え、白根賢一、永井聖一の4人体制となったグループが放つ初のフル・アルバム。硬質なビートが支配する音空間は、ニューウェイヴより地続きで無機質ではあるが、LEO今井のヴォーカルが肉体性を与える。アルバム後半に配されたエレポップな「Bumrush」に相対的な温かみを感じる。
タワーレコード(2023/07/21)
TESTSETのファースト・アルバム発売!
2022年8月に発売された配信シングル「EP1 TSTST」に続くフル・アルバムが遂にリリース。
国内ビッグフェスでその姿を目撃した観衆からは大絶賛の声があがるTESTSETだが、今作よりメンバーが4人体制となり砂原良徳とLEO今井に加え、白根賢一(GREAT3)、永井聖一(相対性理論)が正式にバンドに参加。そのマシーンビートとロックサウンドの融合は唯一無二である。
発売・販売元 提供資料(2023/04/27)
砂原良徳とLEO今井による特別編成のMETAFIVEとして出演した2021年の〈フジロック〉。そのサポートを務めた白根賢一、永井聖一との新ユニットという経緯はあるが、そもそもが4者4様のニューウェイヴ感覚を提示してきた音楽家たちである。砂原のスクエアなテクノ・ロック"El hop"を皮切りに、今井の濃厚な電子ファンク"Moneyman"、白根の80sエレポップ"Japanalog"、肩の力の抜けたサイケ感が永井らしい"Stranger"など、この初作に並ぶのは血の通ったマシーン・ビートに得体の知れないエネルギーを投じた全10曲だ。スタイリッシュながらも妙に人間臭い、その匙加減が手練れならでは。
bounce (C)土田真弓
タワーレコード(vol.476(2023年7月25日発行号)掲載)