ジュリー・バーン、成功を収めた前作から6年以上ぶりとなる新作が完成。故エリック・リットマンと制作をスタートさせ、アレックス・ソマーズ(シガー・ロス、ジュリアナ・バーウィック)と完成させた3枚目のアルバム。 (C)RS
JMD(2023/05/17)
ジュリー・バーン、成功を収めた前作から6年以上ぶりとなる新作が完成。故エリック・リットマンと制作をスタートさせ、アレックス・ソマーズ(シガー・ロス、ジュリアナ・バーウィック)と完成させた3枚目のアルバム『ザ・グレイター・ウイングス』、リリース。
アメリカのソングライター、Julie Byrneによる6年以上ぶりのアルバムは、忍耐と決意、喪失の寂寥感、再生の活力、そして勇気の証である。Byrneは、10年近く前から、世間の注目を浴びることのない、プライヴェートなアーティストとして活動してきた。独学で音楽を学び、自分の作品に人生を捧げてきた彼女は、今、深く試行錯誤を重ね、生成された時期から、自身のキャリアで最もパワフルで艶やか、そして、人生を肯定する作品『The Greater Wings』を生み出した。アルバムでは、指弾きのギター、シンセサイザー、そして新たに導入したピアノ、ハープ、ストリングスの華やかさによって、瑞々しく刺激的な曲作りが展開される。曲は、ツアー中の夜、孤独な時期、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルスで行われた様々なコラボレーションのために国を越えてドライブした時のイメージをもとに、数シーズンにわたって書かれた。彼女は前作『Not Even Happiness』の成功は予想外だったと告白するが、その静かなエンディング曲「I Live Now As A Singer」は、ある意図を予感させるものだった。彼女は、この曲の開放的な空間が、後に来る作品の触媒として理解されるであろう、何か新しくスリリングなものを提示している、ということを知っていた。そして、『The Greater Wings』は、あらゆる場面でこの啓示的な空間の上に構築されている。レコーディングは、彼女の長年のクリエイティヴ・パートナーであり、『Not Even Happiness』のプロデューサーでもある故Eric Littmannとスタート。ニューヨークのCatskillsで、プロデューサー、Alex Somers(Sigur Ros、Julianna Barwick)と仕上げられた。
発売・販売元 提供資料(2023/05/02)
前作が歓迎されたことがこのNY在住のシンガー・ソングライターの背中を押したらしい。アコギの爪弾きを基調とした幽玄フォークがシンセ、ピアノ、ストリングスの音色とともにさらなる進化を遂げたことを物語る3作目。ドリーミーな音像の中にビートを際立たせたエレクトロニックなバラードやギターをソリッドに鳴らしたオルタナ・ロックといった新たな聴きどころが加わっている。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.476(2023年7月25日発行号)掲載)