今年出会えて一番良かったアーティスト!
広島県在住のアーティスト=冥丁が、"失われた日本のムード"をテーマとした3部作の一つ、『古風』シリーズの完結編となるアルバムをリリース!江戸川乱歩、谷崎潤一郎、夏目漱石たちの日本文学を題材とした楽曲のほか、自身の原風景「廣島」を探求した曲も含む全9曲を収録。まずは「夢十夜」のMVでその質感を一度味わって。冥丁自身気に入った楽曲はいつも100回聴くと語っていましたが、個人的には違和感が心地よい「婦人」がそうなりました。ロケットペンダントを模したようなこだわり抜かれた装幀、アートワークも素晴らしく、所有する喜びを与えるまさに芸術作品。是非ともパッケージでの購入をおすすめします。
タワーレコード(2023/12/15)
日本の古い文化をモチーフにした唯一無二のオリジナリティーで、世界のエレクトロニック~アンビエントシーンで脚光を浴びる広島在住のアーティスト冥丁が『古風』篇三部作の最終章となる『古風 III』をリリース。冥丁の解釈基づいた、文学的で私的な香りが漂う日本の心象風景の琥珀。
「失日本」(LOST JAPANESE MOOD)= "失われつつある日本の雰囲気"をテーマに、アンビエント・ミュージックやミュージック・コンクレートを融合させて、時とともに忘れ去られる日本の古い歴史や文化をノスタルジックな音の情景に再構築した作品群で高い評価を得てきた冥丁。本作『古風III』は、『古風』(2020年)、『古風II』(2021年)に続く、『古風』シリーズ3部作の完結編となるアルバム。この最新作では、日本文化の本質を深く掘り下げながら、静けさや自己発見を通して心の闇を克服した冥丁の精神的な旅路にリスナーを誘っている。
『古風』篇とその前身である『怪談』は、冥丁の故郷である広島の尾道で制作が行われた。当時、精神的な不調を抱えていた冥丁は、賑やかな京都から尾道の田舎に移り住み、孤独に身を置きつつも尾道の静かで穏やかなエネルギーに安らぎを覚えながら、失われつつある神秘的な日本の本質を具現化させる「失日本」(LOST JAPANESE MOOD)をテーマとした音楽制作を始めた。本作『古風III』には、その時期に経験した故郷の心象風景が特に色濃く映し出されており、また自己の内なる探求が深い癒しへと発展したことが示されている。
故郷の広島と冥丁自身の複雑な関係や思いと共に、刻々と変化する日本の姿を考察した「黎明」「廣島」、そして、広島の平和教育に対する冥丁の深い考察と歴史的悲劇を認識することの重要な意義が凝縮された「平和」など、冥丁の内なる心象風景を描き出した楽曲や、江戸川乱歩、谷崎潤一郎、夏目漱石たちの日本文学からの影響を題材にした「江戸川乱歩」「刺青」「夢十夜」他、全9曲を収録。
「古風 III』は、冥丁の心の奥底にある不思議な風景を通して、私たちを見えない糸で過去へと結びつけ、日本のベールに包まれた匿名の歴史や私的な痕跡の残る隠された宝物へと導くだろう。
発売・販売元 提供資料(2023/10/23)
広島在住の電子音楽家による、〈失われつつある日本の雰囲気〉をテーマとした3部作の完結編。オリエンタルな音色が幽玄な世界へと導く"夢十夜"や、ループする不協和音とコラージュが中毒性の高い"江戸川乱歩"など、主に文学から名を取った楽曲は、彼の原風景のようにどこか懐かしく温かく胸に迫る。美しく物悲しい旋律の"廣島"はその背景も相まってハッと息をのむ佳曲。
bounce (C)郡司和歌
タワーレコード(vol.480(2023年11月25日発行号)掲載)