大好評ロト&ギュルツェニヒ管のブルックナー全集シリーズ、第3弾。ブルックナーの交響曲中とくに頻繁に改訂され第3稿まである第3番を収録しています。心酔するワーグナーに捧げられ、 同じく終生あこがれ続けたベートーヴェンの 「第九」 を思わせる楽想も入れ込んだ大作に対して、ロトが選んだ版は大胆な実験精神と喜びにあふれた1873年初稿。ブルックナーのやりたいことが原形のまま詰まったスコアであり、一番長い演奏時間を要し、またロト自身が高く評価している稿でもあります。細部までこだわり、 洗練された音を真新しく響かせていく充実の演奏。 巨大な音楽でありながらも推進力に富み、まったく退屈せずに全曲を聴きとおせます。颯爽としたスピード感を崩さずに重々しく分厚い音塊を巧みに積み上げていくフィナーレは息もつかせぬ衝撃的おもしろさ。アダージョ冒頭を始め、ふとした箇所であらわれる素朴な歌いまわしも実に美しくさわやかで絶品。終始、今まさに音楽が生まれんとする瑞々しさと輝き、感動に満ちあふれています。 (C)RS
JMD(2023/10/31)
大好評シリーズ最新作!!
たしかな技術、痛快な気迫、まれにみる洗練
ロトいちおしの初稿版で聴くおもしろさ抜群・衝撃的なブル3!
大好評ロト&ギュルツェニヒ管のブルックナー全集シリーズ、第3弾。ブルックナーの交響曲中とくに頻繁に改訂され第3稿まである第3番を収録しています。心酔するワーグナーに捧げられ、同じく終生あこがれ続けたベートーヴェンの「第九」を思わせる楽想も入れ込んだ大作に対して、ロトが選んだ版は大胆な実験精神と喜びにあふれた1873年初稿。ブルックナーのやりたいことが原形のまま詰まったスコアであり、一番長い演奏時間を要し、またロト自身が高く評価している稿でもあります。
細部までこだわり、洗練された音を真新しく響かせていく充実の演奏。巨大な音楽でありながらも推進力に富み、まったく退屈せずに全曲を聴きとおせます。颯爽としたスピード感を崩さずに重々しく分厚い音塊を巧みに積み上げていくフィナーレは息もつかせぬ衝撃的おもしろさ。アダージョ冒頭を始め、ふとした箇所であらわれる素朴な歌いまわしも実に美しくさわやかで絶品。終始、今まさに音楽が生まれんとする瑞々しさと輝き、感動に満ちあふれています。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2023/10/23)
勝手ながら、この作品は初稿版が良いと信じている。特に第2楽章はブルックナー作品の中でも屈指の美しさを誇るアダージョだが、美しい旋律が裏拍から始まりギクシャクした感じが終始付きまとう深淵な音楽。ブルックナーの聴き手に全く媚びない前衛さが伝わる。ティントナー、インバル、ブロムシュテット、ナガノ、ヤング、最近ではダウスゴー、ポシュナーが初稿に取り組んでいて成果を上げているが、このロトは尖ったサウンド、スピード感、構成感、熱気、そして音質、どれも他を圧倒していて、第一に推薦したい。前述のアダージョと、痛快極まる第3楽章を是非お聴き頂きたい。
intoxicate (C)雨海秀和
タワーレコード(vol.167(2023年12月10日発行号)掲載)