The Libertinesが9年ぶり4作目となるニュー・アルバム『All Quiet On The Eastern Esplanade』のリリースを発表し、そのリードトラックとなる「Run, Run, Run」を公開した。
ニューアルバムでバンドはパンキッシュでアナーキーなサウンドの中に常に潜んでいた洗練されたソングライティングを堂々と表現し、歌詞はこれまでとは異なり、現代的な問題(ヨーロッパでの戦争、環境破壊、ブレグジットなど)により直接的な表現に傾倒している。
カセットテープ仕様
発売・販売元 提供資料(2024/01/16)
2014年の再結成以降、断続的な活動を続ける彼らの9年ぶりとなる4作目。ピート・ドハーティとカール・バラーがジャマイカでデモを作り、その後イギリスにあるバンドのホーム・スタジオで録音したという本作は、人間的にも落ち着き、安定した関係性を築き上げられている4人ならではのスマートな好盤だ。拳を振り上げながらの大合唱が目に浮かぶ"Run Run Run"、レゲエ・パートを挿む"Be Young"、場末の酒場が似合いそうなジャズ・ブルース"Baron's Claw"などソングライティングに溢れる人間味は不変なうえで、とにかくプロダクションが整理されていて聴きやすい。素直に喜ぼう。これは傑作だ。
bounce (C)田中亮太
タワーレコード(vol.485(2024年4月25日発行号)掲載)