目を閉じて、細胞の躍動を感じながら聴くべし
前作がアンビエントジャズの傑作と絶賛されたナラ・シネフロの2ndアルバム。"Continuum"の名の通り繰り返されるスペーシーなシンセのアルペジオやドローンがまさに連綿と続く宇宙を感じさせ、UK現行ジャズシーンをリードする演奏家達による珠玉の演奏が宇宙に宿る生命の息吹に感じられる。本作を聴いていると、宇宙と脳の構造が似ているという話を思い出します
タワーレコード(2024/10/18)
アンビエント・ジャズの傑作『Space 1.8』から3年振り
ナラ・シネフロによるニュー・アルバム『Endlessness』のご案内です。
ジャズの感性、ハープとモジュラー・シンセが奏でる瞑想的なサウンド、そしてフォーク音楽やフィールドレコーディングを融合させた独特の世界観で、広く賞賛を集めるナラ・シネフロが、3年振りとなる待望のニュー・アルバム『Endlessness』を完成させた。
カリブ系ベルギー人の作曲家でミュージシャンのナラ・シネフロ。話題を呼んだ2021年のデビュー・アルバム『Space 1.8』は、サックス奏者のヌバイア・ガルシアやジェームス・モリソン (エズラ・コレクティヴ) をはじめ、新世代UKジャズ・シーンの最前線の面々の参加を得つつ、当時22歳のナラが作曲、プロデュース、演奏、エンジニアリング、録音、ミキシングを行い創り上げた。その静かな狂気と温かな歓喜に満ちたサウンドは、主要音楽メディアがこぞって大絶賛、ここ日本でも異例のロングヒットを記録している。
そんなナラ・シネフロが3年の時を経て完成させたニュー・アルバム『Endlessness』は、輪廻の概念を深く掘り下げた作品となっている。45分に及ぶアルバム全編を通してシンセサイザーが奏でるアルペジオが鳴り響く、精巧に練られた10曲で構成され、生命のサイクルと再生を祝福する壮大かつ魅惑的な祝祭を作り出している。ジャズ、オーケストラ、エレクトロニック・ミュージックを見事に溶け合わせるナラの超越的かつ多次元的な作曲家としての才能は、本作において、さらなる進化を遂げている。
本作に参加しているのはココロコのシーラ・モーリスグレイ、ブラック・ミディのモーガン・シンプソン、エズラ・コレクティヴのジェームス・モリソンの他、ライル・バートン、ヌバイア・ガルシア、ナシェット・ワキリ、ドウェイン・キルヴィントンといった新世代UKジャズ・シーンきってのミュージシャン、さらに若手音楽家からなるオーケストレートに所属する21人の弦楽器奏者が参加。ナラの巧みなバランス感覚を活かしたプロダクション、アレンジメント、エンジニアリングは、これらのミュージシャンたちを最小限のエフェクトだけで輝かせ、直接的かつ表面的な美しさと、その奥に存在する深みをシームレスに繋いでみせている。
国内盤CDには解説書が封入される。
発売・販売元 提供資料(2024/07/18)
カリブ系ベルギー人作曲家による3年ぶり2作目。ジャズの感性を響かせながらハープとモジュラー・シンセが奏でる瞑想的なサウンドとエレクトロニック・ミュージックを見事に溶け合わせ、独自の世界観を展開。アルバム名は〈輪廻〉を意味しており、精巧に練られた10曲で生命のサイクルを表現したテーマ性も興味深い。名門ワープが惚れ込むのも納得だ。
bounce (C)野村有正
タワーレコード(vol.489(2024年8月25日発行号)掲載)