アイルランドのドネゴール州バリーボフェイという小さな町出身の驚くべき才能の持ち主、18歳のブルース・センセーションと話題のムリアン・ブラッドリーのデビュー・アルバムがDeccaからリリース!
2023年にBBCの人気TV番組、ジュールズ・ホランドのフーテナニーにパフォーマンス出演し、UKで話題となったティーンエイジャーが、DECCA/VERVE FORECASTと契約。
「私にとって夢のようなことです。私のデビュー・アルバムが、ビリー・ホリデイ、ニーナ・シモン、エラ・フィッツジェラルドといった伝説的アーティストや、メロディ・ガルドー、ジョン・バティステといった素晴らしい現代アーティストの代名詞の方たちと同じ歴史的で象徴的なレーベルから再発売されることを考えると、信じられないような興奮を覚えます」とコメント。
本作は2023年にTompkins Squareレーベルからリリースになり、初回盤がどこでも完売し、知る人ぞ知る音楽ファンの間ではすでにコレクターズ・アイテムとして扱われている作品に、グラミー賞にノミネートされたマスタリング・エンジニア、ケヴィン・リーヴスによるリミックスとリマスタリングを施し、DECCAからリリースするもの。
先行シングルとしてリリースされている「Candyman」は、彼女がまだ14歳だった頃にアルバムのためにレコーディングした最初のシングル。物心ついたときから知っていて、大好きな曲。この曲はギターを手にしたとき、最初に弾く曲のひとつ。小さい頃、父がこの曲を弾きながら歌っていると、私は父の足元に座っていた。この曲は伝統的に男声と女声のコール&レスポンスで歌われ、私は高音部を歌うのが好きだったという。このアルバムは、ギターの名手としてもシンガーとしても、ブラッドリーの才能の幅の広さを垣間見せる驚くべき最初の作品だ。彼女の驚異的な指弾きとブルースの名曲の独創的な解釈は、リスナーやコレクターの忠実なファンを生み出した。ブラッドリーがレコーディングした当時わずか15歳であったことを考えると、本当に驚くべきことである。
Blind Blakeの'Police Dog Blues'やRev Gary Davisの'Candyman'などのブルース・スタンダードで、彼女の5倍もの年齢のミュージシャンに期待される確かな腕前を披露している。各トラックはスタジオでのライヴ・レコーディングで、彼女が歌とギターを同時に弾くテイクが1テイクずつ収録されている。これは彼女の絶大なスキルを際立たせるだけでなく、これらの名曲が元々レコーディングされた時代の本物のレコーディング・スタイルを反映している。
発売・販売元 提供資料(2025/01/21)
カントリー・ブルースのうら若き妖精がアイルランドから現れた。ルーツ音楽好きにはお馴染みのトンプキンス・スクエアが推すこのニューカマー、ミシシッピ・ジョン・ハートやブラインド・ブレイクらの持ち歌を達者なフィンガー・ピッキングを駆使して弾き語る明朗溌溂な姿はやたら魅力的で、エリザベス・コットンの"Freight Train"でみせるラヴリーさなんかもグー。幼い頃より戦前ブルースやラグタイムの魔法に魅せられ、ギターがマブダチな日々を送る17歳の超渋青春白書。こっちのジャンルに馴染みがなさそうな彼女の同世代にも響くポイントが多々見つかるアルバムだと思う。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.482(2024年1月25日発行号)掲載)