2020年代を代表するアルバムのひとつとなった前作から2年半、アシュビルのオルタナティヴ・ロック・バンド、ウェンズデイの新作が完成。再びアレックス・ファラーをプロデュースに起用したニュー・アルバム『ブリーズ』、デッド・オーシャンズよりリリース。
Wednesdayが待望のニュー・アルバム『Bleeds』をDead Oceansよりリリースする。物語性豊かなサザンロックの魅惑的なコレクションである当作では、ノースカロライナ出身のこのバンドのディスコグラフィーの中でも特に印象的な楽曲の多くと同様に、好奇心と告白の間にある鮮やかな繋がりが思慮深く探求される。『Bleeds』は、文学的な暗示とアウトローの気骨と、場所を舞台にした詩と身の毛もよだつようなノイズがパッチワークのように巧みに融合した傑作だ。バンドの創設者であり、フロントウーマン、そして主要なリリシストでもあるKarly Hartzmanは、Wednesdayが自分たちのアイデンティティをしっかりと確立できたのは、過去のアルバムでのコラボレーションと、やりがいがありながらも過酷なツアー・スケジュールのおかげだと語る。2020年代を代表するロックンロール・レコードのひとつである『Rat Saw God』と同様、『Bleeds』もアッシュビルのDrop of Sunで制作され、『Twin Plagues』からレコーディングを担当してきたAlex Farrarがプロデュースを手がけた。Hartzmanは再びデモ音源をスタジオに持ち込み、彼女とバンド仲間のXandy Chelmis(lap steel、pedal steel)、Alan Miller(drums)、Ethan Baechtold(bass、piano)、Jake "MJ" Lenderman(guitar)はチームワークを発揮。カントリーの真実味、インディー・ポップのフック、ノイジーなスラッジを絶妙なバランスで盛り込み、楽曲をボリューム・アップさせていった。そして、これまで以上に、その正確なバランスは歌詞によって左右された。トーンや主題だけでなく、言葉の響きそのもの、そしてHartzmanの見事なまでに主観的なディテール選択へのアプローチも、その要因となっている。
発売・販売元 提供資料(2025/07/04)
2020年代を代表するアルバムのひとつとなった前作から2年半、アシュビルのオルタナティヴ・ロック・バンド、ウェンズデイの新作が完成。再びアレックス・ファラーをプロデュースに起用したニュー・アルバム『ブリーズ』、デッド・オーシャンズよりリリース。 (C)RS
JMD(2025/07/04)
Z世代のギター・ヒーロー、MJ・レンダーマンの去就はさておき、グランジ×カントリーなバンド・サウンドはさらにパワーアップしているのだから、USインディーの最重要バンドという評価は、さらに揺るぎないものになるに違いない。何よりもムーディーになりすぎるきらいがあった曲がタイトになったことが大きい。ロックとしてのカタルシスは確実に倍増している。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.502(2025年9月25日発行号)掲載)