現代音楽とサイバーオカルトが野合した日本の電子音楽裏歴史が新装リプレス!!本作は高橋悠治が、1991年9月に西武・アールヴィヴァン運営のスペースで企画したイベント"池袋電脳カフェ"のために制作された幻のカセット『Computer Cafe Music』の復刻である。 (C)RS
JMD(2025/09/13)
現代音楽とサイバーオカルトが野合した日本の電子音楽裏歴史が新装リプレス!!
スペシャル・エディションの仕様:
・「池袋電脳カフェ」16頁冊子の複製1点(A5版。冊子細部の再現上の理由で若干小さめに印刷します)
・「池袋電脳カフェ」の複製1点
・当時のイベント紹介案内関連記事のA4版複写一式(様式は未定)
スペシャル・エディション概要:
1991年9月に西武百貨店池袋店のカフェ・ポアンで開催された期間限定イベント「池袋電脳カフェ(副題:街へ出たコンピューター・ミュージック)」の来場者に配賦されたイベント冊子は、日本の90年代アート/文化研究者の重要リソースであり現代音楽/電子音楽コレクター垂涎のアイテムとなっています。今回、この幻の冊子を復刻したスペシャル・エディションを制作します。スペシャル版の特典はその他にも「池袋電脳カフェ」のフライヤーの複製、当時のイベント取材紹介関連記事の複写を一式お付けします。スペシャル版では、これらテキスト資料およびヴィジュアル資料を駆使し、時代を投影しつつも希有な催しであった「池袋電脳カフェ」の立体的な解読を試みます。
新装リプレス。現代音楽とサイバーオカルト感覚が野合したかのようなサウンド・インスタレーション・イベント「池袋電脳カフェ」(1991年)のために制作された幻のカセット『Computer Cafe Music』のCD・LP復刻。両ヴァージョンとも装丁を変更した2025年仕様。解説:川崎弘二。
本作は高橋悠治が1991年9月に西武・アールヴィヴァン運営のスペースで企画したイベント「池袋電脳カフェ」のために制作された幻のカセット『Computer Cafe Music』の復刻である。これは高橋悠治と藤枝守のマック(※1)を用いたコンピューターシステムの共演で、柴田南雄宅で櫻井卓の手により録音。高橋がマックでコントロールしたサンプリング音源、藤枝がMAXでプログラムを組んで操作した音響システムおよびFM音源(※2)が流れる、ほとんど意味不明のサウンドが収録された。当時のパンフレットに高橋が寄せた言葉「日常のゆらめく時間のなかに暗い電脳空間の半透明な座標軸が陽炎のように見え隠れする」は、彼がサイバーオカルト的なものに憑かれていた可能性を示唆し、また、当時の取材記事で「来なかった人も重要。(中略)何かが起こっていたらしい、と後で知る。そのイメージから全然別のものが出てくる可能性がある」と語ったのは予言だったか。理性が基根をなす現代音楽と怪しい電脳オカルト的世界が交錯したのはごく短い期間であり、本作はそれをピンポイントで記録した類い希な裏歴史資料である。解説は日本の電子音楽の泰斗、川崎弘二。
発売・販売元 提供資料(2025/09/02)