Shing02が日本語詞で紡ぐ最新作。前作から約6年ぶりとなる、待望の日本語アルバム『抒情詩歌 / JOJOSHIKA』(じょじょうしいか)がついに完成!
「昔から聴いてくれていた人にも、懐かしいと同時にカッコ良いと思ってもらえるアルバムを作りたかった」――Shing02そんなシンプルな想いから始まった制作は、近年のリスナーはもちろん、『緑黄色人種』や『400』といった日本語ラップの名盤を追いかけてきたファンにも響く作品に仕上がった。
内なる感情を表す「抒情詩」(じょじょうし)と、詩や歌、韻文学を指す「詩歌」(しいか)の名を冠した本作『抒情詩歌 / JOJOSHIKA』は、岡山を拠点に活動するJO-JAYのサウンド・プロデュースによるジャジーで哀愁漂うブーン・バップ・スタイルのビートに、Shing02の自然体な感情やテーマが、美しい日本語詩のリズムとフロウで鮮やかに響き渡る、まさに世界観を体現したアルバムとなっている。
HUNGER、Daichi Yamamoto、Hisomi-TNP、Meiso、Candleなど実力派ラッパーがコーラスだけで参加する贅沢でユニークな演出もポイント。耳に心地よいグルーヴに自然と身体が揺れる一方で、耳を澄ませば歌詞の奥深さに気づかされる。巧みに選び抜かれた言葉は一つの解釈に縛られることなく、聴く人それぞれの想像を自由に広げていく。歌詞カードを手に、言葉の裏に潜む感情やメッセージに触れれば、その奥行きがじわじわと立ち上がってくる。興味深いのは、その受け取り方が聴く人ごとにまったく異なることだ。同じ曲であっても、読むたび・聴くたびに新たな発見が訪れる――それこそが、この作品の大きな魅力である。
いつもの風景を異なる角度から見せてくれる、独自の空気感と文学的な魅力を兼ね備えたコンセプトアルバム。
本作は、生産限定盤でCD、カセットの2仕様が同時リリース。CDは歌詞ブックレットを付属、カセットのB面には、全曲のインストゥルメンタルを独占収録。続編も控えるというシリーズの第一弾、お見逃しなく。
発売・販売元 提供資料(2025/09/24)
SPIN MASTER A-1との共作『246911』(2019年)以来の日本語アルバムは、岡山のビートメイカー・JO-JAYのジャジーな手捌きと作り上げた一作。音楽に向かう姿勢や感情の動きを軸とするリリックとラップは自然体。慣用表現や比喩で詩的に織り成す"聖 hijiri"や"幾星霜 ikuseiso"が彼らしい。HUNGERやDaichi Yamamoto、Meisoらがコーラス/ヴォーカルで参加。
bounce (C)一ノ木裕之
タワーレコード(vol.503(2025年10月25日発行号)掲載)