独りで築き上げたブラッケンド・スピード・メタルの到達点
Hellripper(ヘルリッパー)の4作目となるアルバム『Coronach』
バンドの全楽器を演奏する万能フロントマン、James McBainにより2014年にスコットランドで結成されたHellripper(ヘルリッパー)。当時の目標は、「EPを1枚リリースし、地元の数人に楽しんでもらえばいい」という控えめなものだった。しかし、翌年初頭に発表されたデビューEP『The Manifestation of Evil』(2015年)以降、彼は毎年コンスタントに作品を発表し、ブラッケンド・スピード・メタル界の脅威となるまでバンドを丹念に磨き上げていく。
デビュー・アルバム『Coagulating Darkness』(2017年)は、音楽誌から「スコットランドの神秘的モッシュの王」と称されるなど高い評価を獲得。その後、レーベルを移りながら活動を継続し、容赦ないエネルギーと闘争心を滾らせた2作目のアルバム『The Affair of the Poisons』(2020年)は、全米チャート入りを果たした。さらに、積極的なライヴ活動の勢いを封じ込めた3作目『Warlocks Grim & Withered Hags』(2023年)には、母国スコットランドの神話や民話をテーマに盛り込み、キャリア屈指の傑作と評される。
常にファンを失望させないHellripper、待望の4作目となる最新作『Coronach』は、スコットランドで死者を悼む挽歌を意味するタイトルが示す通り、過去を深く掘り下げつつ、古代の儀式と現代の課題や葛藤との幽玄な類似性を描き出している力強い作品だ。
James自身が語るように、本作では歌詞表現においてこれまでとは異なるアプローチが試されている。ギターリフが光る先行シングルの(3)「Kinchyle (Goatcraft and Granite)」は、スコットランド北東部で過ごしたJamesの成長期をベースに、HELLRIPPER流の捻りを加えられた楽曲だ。一方、パンク色を強めた(7)「Mortercheyn」では、社会の衰退をJamesの鋭い視点で考察している。他にも(1)「Hunderprest」、(4)「Baobhan Sith (Waltz of the Damned)」には、Jamesが影響を受けた詩、怪談、実在する犯罪、そして神話や民話など多岐にわたるインスピレーションを落とし込んでいる。
全8曲、44分にわたる4枚目のアルバム『Coronach』は、世界からさらなる注目を浴びるに値する完成度を誇る。速く、鋭く、強靭で縦横無尽に展開していくHellripperのサウンドは、今作においてさらなる高みに到達している!
発売・販売元 提供資料(2026/01/23)