<リヒテル生誕111年記念企画>
ビクターによって録音された1979年 日本ライヴI~IVを、2026年このSACD化のためにリマスタリングし3枚組に集成。原音にこだわったライヴならではの緊張感とみずみずしさを再現!溢れ出る音色は改めてリヒテルの凄さを実感。伊熊よし子氏の新規序文解説付。当時リヒテルを多く手掛けたディレクター、野島友雄氏監修による原音を追求したマスタリングを実施
「1979年の来日公演ではシューベルト「楽興の時」、シューマン「幻想小曲集」、ショパン「24の前奏曲」など物語性に富む曲集を取り上げている(中略)。こうした作品は「弾いても弾いても常に新たな発見がある」といってその内奥へと歩みを進めた。ひたすら勉強を続けた彼の生きかたがこうした作品に投影され、聴き手の心に深い感銘を残す。」~伊熊よし子氏による新規序文解説より
当時のディレクター野島友雄氏監修のもと、ビクターFLAIRマスタリングワークスにおいて、電源・ケーブル類から見直した最新のマスタリングを実施。リヒテルの表現力がより明瞭に、緻密なテクニックがより明確にわかる、精細な音作りを目指しました。リヒテルの目の覚めるような演奏は、私たちを言いしれない興奮に駆り立てます。今回のリヒテルのSACD化復刻は、日本ビクターが原盤もしくは販売権を持つ音源を取り上げます。収録場所、録音順にほぼ準拠した構成とし、各アルバムを集成しました。
(1/3)
タワーレコード(2026/06/05)
リヒテルは各レーベルにライヴを含め多くの録音を残していますが、発売に関してはかなり厳密に吟味していたようです。収録を行ったものの、本人が演奏に納得せず実際はリリースされなかった音源も多数あるようで、前出の野島友雄氏によるとビクターで収録した音源のなかでもリリースできなかった音源やテイクは多く存在するとのことでした。時にはライヴが終了した後でも再度収録のために演奏を頭から行うなど、拘りと高い意識を常に持っていたとのこと。一般的にも完璧主義者としても認識されており、類稀なる集中力と緊張感を持って、この上なく練磨された演奏で聴き手を圧倒する印象が強いのがまさにリヒテル、そのものではないでしょうか。納得するまで追求する姿勢もまた、リヒテルを語る上では欠かせない要素のひとつと言えます。残された音源はいずれもリヒテルしか成し得ないピアニズムが活きており、聴き手も納得させられるものばかりです。
1979年来日時にビクターによってライヴ収録されたこれら9曲は、元々4つのアルバムでリリースされていました。その後、別会社でSACDハイブリッド盤も発売されていた定評ある録音です。発売以降、それぞれが高い評価を受けた音源であり、リヒテルの残した同一曲含む録音のなかでも演奏や音質の良さ含め、リヒテルの音楽性の高さを後世に伝える貴重な音源であることは間違いありません。例え聴衆が感銘を受けても、当にリヒテルが許可しない限り世に出なかった音源でもあることを踏まえると、どれもが珠玉の輝きを持ちます。とりわけ得意としたシューベルトとシューマンを中心としたこれらの日本ライヴは世界的にも注目されました。今回の最新復刻に際しては、CD初期時代の各盤の収録時間も鑑み、オリジナルの収録形態とは異なりますが録音日順で尚且つ3枚組として日本ライヴを初集成しました。当時のディレクターである野島友雄氏の確認も受けた上でリリースします。収録場所は4か所にわたっており、ピアノは同じでも日付によって音響がそれぞれ異なりますが、総じてリヒテルのピアノがメインの収録方法になっています。今回のあらためて野島氏監修の元での高音質化を行った効果は大きく、それぞれの会場での音響特性も加味されたリヒテルの至芸がより確認できるようになりました。一音一音に込められたリヒテルの想いも含め、今回の最新復刻盤をお楽しみください。
(2/3)
タワーレコード(2026/06/05)
今回の音源は元々アナログ録音で収録されていましたが、アナログマスターが現存していない状況でした。そのためCD発売時のマスターデータ(44.1kHz/16bit)を基に「K2」の技術を用い192kHz/24bitにアップコンバート後、DAコンバーター(DCS-955)でアナログ化を行った上でDSD化することにより、原音の追求を図りました。SACD層だけでなくCD層でもその差を感じることができます。「K2」テクノロジー(K2HD)を用い、最新でマスタリングを行った上でSACDハイブリッド盤として新規で復刻します。
尚、解説書にはLP初出時の一部解説と、新規で序文解説を掲載しました。また、ジャケット・デザインにはシューベルト:ピアノ・ソナタ 第13番&第14番を採用し、解説書に他3種のジャケット・デザインをカラーで収納しています。
<K2HDマスタリングとは>
「原音を追求したK2HDマスタリング」
「K2」テクノロジー(K2HD)では、失われた音楽情報を解析することで、それぞれに異なる倍音成分を持つ楽器ごとの音色の復元や、演奏者の音楽表現の再現までを可能にしています。本作のマスタリングでは、当時のディレクターとレコーディング・エンジニア立合いの元、「K2」の技術を使い、CDマスターを192kHz/24bitにアップコンバートすることで原音の追求を図りました。SACD層だけでなくCD層でもその差を感じていただけるものと思います。
■「K2」とは
日本ビクターとビクタースタジオが共同開発した音源デジタル化における高音質化情報処理技術です。
■「K2」の理念
「元の状態に戻す・復元する」「変質させない・オリジナルのまま」、この2つの指針に基づき、「アーティストの拘りの音をオリジナルのままに再現する」これが「K2」の理念です。
■22.05kHz以上の復元(失われた情報の復元)
音は多くの倍音により構成されており、その倍音はデジタル化で失われてしまいます。 「K2」は、失われた音楽情報を時間軸で解析し、デジタルマスターで失われた再生周波数22.05kHz以上の周波数を再現することにより、楽器ごとの倍音の音色や、演奏者の表現を復元し、オリジナルマスターと同等の音楽表現を再現しています。
■本作独自のマスタリング
本作は、K2HDによりCDマスターを192kHz/24bitにアップコンバートし原音の追求を図りました。周波数領域ではなく時間軸で処理をする「K2」だからこそ実現可能な技術です。
(3/3)
タワーレコード(2026/06/05)