2020年にリリースされた、代表作
John Coltraneのカバーも収録した、ヒップホップとジャズが生んだ最高の融合
『Suite for Max Brown』は、シカゴのレーベル〈International Anthem〉よりリリースされた、ギタリスト/作曲家Jeff Parkerによる作品。Tortoiseのメンバーとしても知られ、Makaya McCravenら多様なアーティストとの共演で現代ジャズ/ポストロック・シーンの中心的存在となってきたParkerが、サンプリングや編集を軸にした手法から一歩進み、より作曲主導かつ自身の演奏を中心に据えたアプローチで制作している。
本作は、自宅やレジデンシー先で構築したビートやサンプルを基盤に、ギター、鍵盤、ベースなどを自身で重ねながら制作され、Josh Johnson、Makaya McCravenら旧知のミュージシャンが個別に演奏を加え、最終的にParkerが編集・再構築することで完成した。従来のジャズセッションとは異なり、集合録音ではなく断片的なコラボレーションを編集で統合する手法が特徴となっている。
サウンドはヒップホップ的なビート感とジャズの即興性、アンビエント的な空間性が交錯し、緻密な構造と人間的な温度感が共存する仕上がりとなっている。また、Joe HendersonやJohn Coltraneの楽曲解釈も収録され、現代的プロダクションとジャズの伝統がシームレスに接続されている点も重要である。家族へのオマージュも込められたパーソナルな側面を持ちつつ、「即興とデジタル時代の融合」を追求した意欲作となっている。
発売・販売元 提供資料(2026/06/18)
トータス/アイソトープ217/シカゴ・アンダーグラウンド・トリオなどアプローチと機能により在籍する様々な活動と並走しソロ作品も精力的なジャズ・ギタリスト:ジェフ・パーカーの2020年名盤にして代表作。五線譜とペンからループとビートに夢中となり、学びと気付きの先に傑作『The New Breed』が生まれ、深化した本作でのヒップホップとジャズの関係性。マカヤ・マクレイヴンとジェイ・ベルローズの参加も贅沢だが、パーカー節ジャズを根幹にテクノやアンビエントも昇華したヒップホップのビートとジャズのスウィングの美しい到達点。ええやんええやん。
intoxicate (C)黒田"ハイプ"朋規
タワーレコード(vol.172(2024年10月10日発行号)掲載)
大反響を得た前作から引き続き参加の主要メンバーに、マカヤ・マクレイヴンとジェイ・ベルローズという2人のドラマーも加えた贅沢極まりない新作が完成した。ジェフの情感溢れるギターが美しいジョン・コルトレーン《After The Rain》のカヴァーや、ジェフ~マカヤ~ポール・ブライアンの3名で飛びきりグルーヴィな演奏を繰り出す《Go Away》などバンドのダイナミズムを伝える楽曲に、ジェフ単独のテクノな耳にも馴染みむ《Fusio n Swirl》、アンビエント風な《Metamorphoses》もあり、彼が年数をかけて追及してきた生演奏とビートメイカー的な側面が再び理想的なかたちで結実している。
intoxicate (C)青木正之
タワーレコード(vol.144(2020年2月20日発行号)掲載)