2012年7月-9月
今ぼくたちが持っている様々なシステム、
例えば資本主義、市民社会、金融経済、中央制御型エネルギーシステム、、などがことごとく矛盾を露にしていて、
世界中でそれに対するオルタナティブな意見や取り組みが広がりつつある過渡期だと捉えています。
20世紀からの大きなパラダイム、あるいはもっと大きく言えば産業革命以来続いた一つのパラダイム、
さらにもっと大きくこの500年続いた資本主義と科学技術の発展に基づいたパラダイムが
大きく変わる予感があります。
ぼくは基本的に「~~すべき」という考え方はとっていませんし、好みません。
音楽は人間や社会の変化を敏感に反映します。
時には炭坑のカナリアのように先駆けて変化を映すこともあります。
また病気に対して処方される薬のように働くこともあります。
毒には毒をもって制す場合もあれば、
身体が硬結しているとき、整体や鍼のように身体を緩めてくれる場合もあります。(坂本龍一)
「時代は変わる」と言うように時間は常にながれています。
今はその中でも、大きな変化の時の中。
それはある種の歪みを伴って我々に「どうする?」と問いかけて来ている。
変わらなければならないのに出口が今ひとつ見つからない。
さてどうしたものか、というのが正直な気持です。
普通でいられること、やはり日常の大切さを感じることが出来る感覚を音楽が教えてくれてます。(高橋幸宏)
20世紀中盤に建てられた政治経済文化の屋台骨が古くなり、
天変地異をきっかけに建て替えざるを得ないという時期。
困難な時代にも一息入れられる日常は大切。そこに音楽が息づく。(細野晴臣)