杏レラト(ブラックムービーライター)による、日本で見るブラックムービーの楽しみ方&魅力がわかるオススメ作品をピックアップ!
日本で見るブラックムービーの楽しみ方&魅力がわかるオススメ作品
セレクション:杏レラト
杏レラト(ブラックムービーライター)
ブラックムービー情報サイト、blackmovie-jp.com運営。その情報量は他の追随を許さない確かなもの
映画『グローリー』に出てくる団体の説明と、実際の活動家と出演者のまとめ的な記事もアップしています!
http://www.blackmovie-jp.com/selma/selmaking.html
『Baadasssss! / バッドアス! (2004)』(廃盤)
ブラックムービー界で伝説となっている『スウィート・スウィートバック』を制作したメルヴィン・ヴァン・ピープルズの息子マリオ・ヴァン・ピープルズが『スウィート・スウィートバック』が出来るまでを映画化した作品。あの伝説を復活させるだけでなく、この作品もまた伝説となった。そんな力作。日本公開時には父と息子そろって来日!仲が良い親子関係をアピールしてくれるという幸運を日本のファンも目撃出来た。
『The Butler / 大統領の執事の涙 (2013)』
黒人版『フォレスト・ガンプ』的なアメリカの歴史を一人の男を通じて描いた作品。ジムクロウ時代(南部で人種隔離が許されていた時代)から黒人大統領誕生までを大統領を支えた執事と共に振り返る。黒人の歴史がコンパクトに上手くまとめられているので、初心者におススメ。
『Ali / アリ (2001)』
偉大なるボクシング世界チャンピオンのモハメド・アリも、公民権運動時にはキング牧師とは違ったスタンスではあったが、戦った一人である。モハメド・アリの映画はアリ本人が個性的過ぎるので、ドキュメンタリーが一番面白いのは否めないが、いくつか存在するドラマ化されたアリ映画の中では豪華で完成度が高い作品だ。アリ本人がアリ役を演じている『ザ・グレーテスト』も面白い作品だが残念ながら絶版。
『Life / エディ&マーティンの逃走人生 (1999)』
エディ・マーフィとマーティン・ローレンスというコメディアンの2人が主演のコメディだが、この作品を侮る事なかれ!舞台となった時代は公民権運動前だが、2人は無実の罪で65年も刑務所に居る羽目になるのだ!南部には免罪で捕まり、過酷な労働をさせられていたチェーンギャングと呼ばれる人たちが居たのだ。そんな笑えない状況を軽快にそして痛快に描いた。サントラも映画同様に軽快だが、最高だ。
『Space Is the Place / スペース・イズ・ザ・プレイス (1974)』
アフロフューチャリズムのジャズミュージシャンであるサン・ラーが主演。人々を音楽で救う為にサン・ラーが地球にやってくる!なんとこの珍しい作品も日本でもDVD化され発売されていたのだ!しかし今は絶版状態。私も当時購入を怠り悔しい思いをしている一人である。DVDは発売された時が買い時です!サントラは神アルバムの一枚
『Fruitvale Station / フルートベール駅で (2013)』
独立系の小規模の映画でしたが、サンダンス映画祭、そしてアカデミー賞と経て、日本でも公開されてしまった作品!日本では絶対に公開されないタイプの作品だが、「アカデミー賞」という日本人には弱い言葉のお陰だ。昨今の警察による黒人への過激な暴力を描いた作品。
『Hoop Dreams / フープ・ドリームス (1994)』)(廃盤)
これはドキュメンタリー映画だが、最高のバスケットボール映画であり、過去最高のスポーツ映画と言っても過言ではない名作。バスケットボールが好きなら絶対に見て欲しいし、映画が好きならやっぱり絶対に見て欲しい作品だ。せっかく日本語で見れるので是非!
『White Dog / ホワイト・ドッグ (1981)』
所謂「ブラックムービー」ではないのだが、非常に面白い。タイトルの「ホワイト・ドッグ」とは、黒人だけに噛み付くように訓練(虐待)された犬の事。この映画のインパクトが強かったのか、黒人の間にはそういう犬が本当に居ると信じている人たちも多いという都市伝説付き。NAACPが映画の中止を求めて抗議までしている。名監督サミュエル・フュラーの演出が冴えまくった作品。
ファッション、カルチャー、ミュージック、ヒストリーとにかく様々な魅力がたくさん詰まったブラックムービーを観ないと損!ってことで、タワレコオンラインが杏レラトさんの素晴らしいセレクションとは別に、日本で今、見れる超定番から押さえて置きたいラインナップをピックアップ!
まずは、オススメのアカデミー賞受賞作品
オススメの監督別作品はこちら
スパイク・リー
89年の『スクール・デイズ』」を演出後、『ドゥ・ザ・ライト・シング』」、『ジャングル・フィーバー』、『マルコムX』ほか、黒人社会が抱える様々な問題を題材とした作品を立て続けに発表。いまや、黒人社会を代表する社会派監督の一人。
マリオ・ヴァン・ピーブルズ
父はインディペンデント系ブラック・ムービーの草分け的存在のメルヴィン・ヴァン・ピーブルズ。コロンビア大学を卒業後、映画投資会社や証券取引所、NY市の環境保護局予算特別対策本部などに勤務するが、俳優に興味を抱き、アクターとしてキャリアをスタートさせる。86年の『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』でイーストウッドの部下を演じて注目され、91年には『ニュー・ジャック・シティ』を監督し話題となる。
ジョン・シングルトン
ゴードン・パークス
ゴードン・パークスJr.
マイケル・シュルツ
ブラックスプロイテーション作品
ドキュメンタリー作品
アーティスト出演作品