追悼 ゲルト・ザイフェルト(1931年10月17日 - 2019年2月28日)
ブラームス:交響曲第3番 第3楽章より
カラヤン&ベルリン・フィルの黄金時代を支えた名ホルン奏者、ゲルト・ザイフェルト氏が2019年2月28日(アンドレ・プレヴィン氏が亡くなったのと同じ日)、ベルリンにて亡くなりました。87歳でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。
1931年10月17日、ハンブルクに生まれ、ハンブルク・フィルの首席奏者アルベルト・デッシャーに師事。1956年、ミュンヘン国際コンクールで優勝し、実力を認められデュッセルドルフ・フィルに入団。同団首席奏者を経て、1964年にはベルリン・フィルのメンバーとなり、その後首席奏者として活躍。ソロやオーケストラの一員としての活動の他、アンサンブルにも意欲的に取り組み、ベルリン・フィル八重奏団や、同管楽アンサンブルのメンバーとしても活躍しました。1997年にベルリン・フィルを退団しましたが、その後も演奏活動やマスター・クラスでの後進の育成に力を注いでいました。
鮮やかなテクニックと格調の高い音色で往年のベルリン・フィルを象徴する奏者の一人であり、カラヤン&ベルリン・フィルをバックに録音したモーツァルトのホルン協奏曲全集のアルバムは、今日の基準を打ち立てた名盤として知られています。
ここでは、ザイフェルト氏の芸術を彼が残した録音により振り返ります。
(タワーレコード)
協奏曲でのソロ演奏
モーツァルト:ホルン協奏曲/協奏交響曲/R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番/同第2番
室内楽での演奏
モーツァルト:音楽の冗談/ブラームス:ホルン三重奏曲
ベルリン・フィルハーモニー八重奏団のメンバーとしての演奏
ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブルのメンバーとしての演奏