「名作コンシェルジュ」掲載!ジノ・フランチェスカッティ/プレイズ・ラロ&ヴュータン
2021年10月10日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に掲載されました。
「光り輝く艶やかな美音 『主役』の存在感、堂々と」音楽評論家 鈴木淳史氏評
1902年フランス・マルセイユ生また20世紀を代表するヴァイオリニストの一人、ジノ・フランチェスカッティ(1902~1991)が1957年に録音したラロのスペイン交響曲&ヴュータンのヴァイオリン協奏曲第4番が2021年10月10日(日)日経日曜版の鈴木淳史氏による名物コラム「名作コンシェルジュ」で紹介されました。
「光り輝く艶やかな美音 『主役』の存在感、堂々と」と題した記事中で、音楽評論家の鈴木淳史氏はフランチェスカッティが弾くヴュータンのヴァイオリン協奏曲第4番を「絵に描いたような美音。それがなんの断りもなく、土足で踏み込んできて、最初の一音で聴く者を虜にする。マリア・カラスの歌唱のようだ。艶やかで、潤いのある音の連なりには、『俺が主役だ』ともしっかり書いてある。」とし、近年の「べらぼうに上手く、神経質なまでに繊細な抑揚で歌う」「心配りが行き届いた演奏」とは対極にあると解説。カップリング曲のラロの「スペイン交響曲」(実質的にヴァイオリン協奏曲)も「堂々とした運び。細かいところはともかくとして、その光輝く音色に身を任せているだけで、幸福な気分になる」、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」でもフランチェスカッティの安定しきった演奏を「聴き手にスリルや緊張感を与えるのはプロじゃない、などといった矜持さえ感じさせよう」と評し、往年の名演を聴く楽しみを紹介しています。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
ジノ・フランチェスカッティ/プレイズ・ラロ&ヴュータン
【曲目】
1-4. アンリ・ヴュータン(1820-1881): ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ短調 Op. 31
5-8. エドゥアール・ラロ(1823-1892): スペイン交響曲 Op. 21
9. カミーユ・サン=サーンス(1835-1921): ハバネラ Op. 83
10. パブロ・デ・サラサーテ(1844-1908): ツィゴイネルワイゼン Op. 20
【演奏】
ジノ・フランチェスカッティ(ヴァイオリン)
フィラデルフィア管弦楽団/ユージン・オーマンディ(指揮)…1-4
ニューヨーク・フィルハーモニック/ドミトリ・ミトロプーロス(指揮)…5-8
コロンビア交響楽団/ウィリアム・スミス(指揮)…9,10
【録音】
1957年4月14日…1-4(STEREO)
1957年4月22日…5-8(STEREO)
1957年11月10日…9,10(STEREO)
音源情報
Columbia ML 5184…1-8
Columbia ML 5253…9,10
復刻プロデューサー: Eric Wen
復刻エンジニア: David Hermann
マスタリング: Dennis Patterson
カテゴリ : Classical
掲載: 2021年10月11日 11:00