「名作コンシェルジュ」掲載!ヨーヨー・マ『バッハ:無伴奏チェロ組曲』
2023年11月12日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に掲載されました
若々しく歌う26歳の演奏 規格外の個性の萌芽も(鈴木淳史氏評)
中国系アメリカ人のチェロ奏者、ヨーヨー・マ(1955年、パリ生まれ)がデビュー当時の1982年、26歳で録音したバッハ:無伴奏チェロ組曲。この名盤の発売40周年を記念して、2023年に最新リマスターしたSACDハイブリッド盤が2023年11月12日(日)日経日曜版の鈴木淳史氏による名物コラム「名作コンシェルジュ」で紹介されました。
鈴木氏は「ヨーヨーマには、3種類のバッハの無伴奏チェロ組曲の録音がある」うちで、今回取り上げたのは「彼の華々しいキャリアの出発点ともなった、26歳のときの演奏だ」と紹介し、「そのスマートな流れのなか、一つひとつのフレーズには歌が宿っている。より正確にいえば、もっとチェロを歌わせたくて仕方がないといった気持ちが、ぎゅっと凝縮されて詰め込まれているかのようだ」と解説。「作品のフォルムを崩すことなく、自分の個性を込めること。そのバランスに苦心したこともあっただろう。だからこそ、この演奏はまったく古びない。いつ聴いても、どこか純粋で、若々しい」と評価しています。その後のヨーヨー・マは「ピアソラ演奏やシルクロード・プロジェクトなど、クラシック音楽の枠を超えた活動も行うようになった」が、「この最初のバッハ録音には、そうした彼の規格外の個性が、すでに萌芽として感じられる」と論じ、「まさしく、このチェリストにとっての原点といえる録音。同時に、まだ世界に希望が感じられた80年代のポジティヴさも生き生きと伝わってくる」と結んでいます。
(タワーレコード 商品統括部 板倉重雄)
【曲目】
J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏チェロ組曲
SA-CDハイブリッド・ディスク(Stereo)
DISC1
組曲第1番ト長調 BWV1007
組曲第4番変ホ長調 BWV1010
組曲第5番ハ短調 BWV1011
DISC2
組曲第2番ニ短調 BWV1008
組曲第3番ハ長調 BWV1009
組曲第6番ニ長調 BWV1012
【演奏】
ヨーヨー・マ(チェロ)
【録音】
1982年 ニューヨーク ヴァンガード・スタジオ
2月23日(第1番)4月19日(第4番)4月20日(第5番)
5月11日(第2番)2月23日(第3番)5月12日(第6番)
*2023年DSDマスタリング
カテゴリ : Classical
掲載: 2023年11月13日 12:00