今、注目の1枚、『みすゞのうた~金子みすゞ meets 浜圭介』
東日本大震災の折、テレビで流れていたACジャパン(旧公共広告機構)のCMで、「こだまでしょうか」(「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。…)という印象的な詩によって、改めて広く知られる事となった金子みすゞ。彼女は、大正末期から昭和初期にかけて活躍した、山口県仙崎(現在の長門市)出身の童謡詩人で、西條八十に『若き童謡詩人の巨星』とまで称賛されました。
1930年、わずか26歳という若さで自殺した彼女の没後80周年の記念展や関連イベントが、今年、横浜や山口などで開催されています。
そうした中で、注目されているのが、コチラの1枚。昭和を代表する名曲を数多く作曲した浜圭介が、彼女の詩に感銘を受けて作り上げた作品を、服部隆之がアレンジしています。佐渡裕&新日本フィルをバックに、佐藤しのぶ(ソプラノ)と佐野成宏(テノール)の二人が歌い上げています。
残念ながら、本盤には『こだまでしょうか』は未収録ですが、早世した彼女の感性豊かな才能を実感させてくれる魅力的なアルバムとしてご注目ください。
『こだまでしょうか』
「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと「馬鹿」っていう。
「もう遊ばない」っていうと「遊ばない」っていう。
そうして、あとでさみしくなって、
「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。
【関連タイトル】