知られざる欧州スピリチュアル・ジャズ、ラファエルが世界初復刻
アメリカ出身のピアニスト、ラファエルが渡欧先のベルギーで残したレア盤『Stop, Look, Listen』。ビバップ、フリージャズ、オペラ、ロック等が混然となったスピリチュアルかつ幻想的なアルバム!
1930年NY生まれのピアニスト、フィル・ラファエル。
ビバップ華やかりし1950年代にはチャーリー・パーカー(as)やジョン・ アードレイ(tp)等とセッションしたり、トミー・ドーシーやスタン・ケントン楽団でプレイしたこともあったそうだが、音源として残っているのはレッド・ロドニー(tp)のプレスティッジ録音盤(1951年)のみ、という知られざるピアニストである。
その後ラスヴェガスに移った彼がいつベルギーへ移住したかは定かではないが、1970年代にはブリュッセルのポールズ・クラブで働いていたらしい。
本作は、1972年6月1日に録音された。
ラファエルをリーダーに、当時のブリュッセルの一流ジャズ・プレイヤー、ロバート・パーネット(ds)、ジョニー・ペレット(vibes)、ポール・ドゥボイス(b)が脇を固めている。
しかしこのセッションの唯一の生き残りであるポール・ドゥボイス(トゥーツ・シールマンスやボビー・ジャスパーのアルバムにも参加している)によると、彼がこのピアニストと共演したのはこの一回きりで、ラファエルのこともシンガーであるローズ・トンプソンのことも全く覚えていないという。まさしく幻の1枚がここに復刻!