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グレン・グールドの芸術

グレン・グールド

 

クラシックにおけるピアニストの中で、最も有名で高く評価され続けている演奏家の一人として、グレン・グールドが挙げられるでしょう。デビュー作のバッハ:「ゴルトベルク変奏曲」による衝撃的な登場から世界的な演奏活動、それに続く“コンサート・ドロップアウト”宣言。レコーディングを主な音楽活動の場としたグールドは数々の名盤を世に生み出し、その斬新なピアニズムは唯一無二の天才を実感させるものでした。晩年の81年、「ゴルトベルク変奏曲」を再録音、翌年の急死。ここでは、最期まで衝撃的な存在だった“芸術家グールド”の注目盤の数々をご案内致します。

【グレン・グールド[1932年9月25日~1982年10月4日]】
カナダのピアニスト、作曲家。1932年9月25日、トロントに生まれる。母親からピアノの手ほどきを3歳から受け、1940年に7歳にしてトロント王立音楽院に合格。1944年、地元トロントでのピアノ演奏のコンペティションで優勝。1945年にオルガン奏者としてデビュー。同年には、カナダ放送協会によりグールドのピアノ演奏が初めてオンエアされる。1946年5月、トロント交響楽団と共演、正式デビュー、同年10月、トロント王立音楽院を最年少で最優秀の成績で卒業。
1955年1月、アメリカでの初演奏を行い、高い評価を得、米国CBSと終身録音契約を結ぶ。デビュー盤は、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」。批評家からも絶賛され、その後、一躍時の人となり、1957年には、ロシア及びヨーロッパへの演奏旅行を行った。その演奏は、ソ連や東欧でもセンセーションを巻き起こした。ヨーロッパでは、カラヤン、ストコフスキーらと共演。1959年には、ザルツブルク音楽祭にも出演。これらの国々での成功により、グールドは、世界的なピアニストとしての地位を確立した。
1964年の“コンサート・ドロップアウト”による演奏会からの引退宣言から、グールドはコンサート活動を行わず、これ以降、没年までレコード録音及び放送媒体のみを音楽活動の場とした。
1981年、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」を再録音。翌年9月、脳卒中により緊急入院、10月4日、死亡。享年50歳。
亡くなる直前の録音は、R.シュトラウス:ピアノ・ソナタOP.5とワーグナー:「ジークフリート牧歌」(トロント交響楽団を指揮)。

カテゴリ : ニュース

掲載: 2012年04月02日 20:02

更新: 2012年04月04日 19:30