『LFJ~“熱狂の日”音楽祭 2013』主要作曲家【フランシス・プーランク】
毎年、恒例となりました『ラ・フォル・ジュルネ~“熱狂の日”音楽祭 2013』。
今回のテーマは「パリ、至福の時」(L'heure exquise;ルール・エクスキーズ)。
“L'heure exquise”は、ポール・ヴェルレーヌの詩「白い月」の最後のフレーズですが、フォーレやアーンはこの詩に音楽を付け、歌曲にもなっています。
19世紀から20世紀にかけて、パリは世界の芸術の首都としてさまざまなジャンルの芸術家が集い、交流し、素晴らしい作品の数々が生まれましたが、“L'heure exquise”という言葉をテーマタイトルに引用することによって、ルネ・マルタンは芸術家たちにとって至福の時代であった頃のパリを再現しようとしたのです。
開催期間を通して、19世紀後半から現代まで、パリを彩ったフランス、スペインの作曲家たちの作品を、色彩あふれ、情熱みなぎる150年間にわたる音楽のパノラマとして展開します。
【フランシス・プーランク(Francis Jean Marcel Poulenc,1899年1月7日-1963年1月30日)】
パリの裕福な家庭に生まれる。5歳の頃から母親からピアノの手ほどきを受ける。
フランス6人組の一人で声楽、室内楽、宗教的楽劇、オペラ、バレエ音楽、オーケストラ音楽を含むあらゆる主要な音楽ジャンルの楽曲を作曲している。
初のオペラ作品『ティレジアスの乳房』は1948年に初演され、第2作の『カルメル派修道女の対話』(1957年1月ミラノ・スカラ座で世界初演、6月パリ・オペラ座でフランス初演)は、ドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』、ベルクの『ヴォツェック』に続く作品と絶賛された。
軽妙洒脱で親しみやすいその作風は大衆に喜んで受け入れられた。
作曲活動だけでなく、バリトン歌手ピエール・ベルナックとによる自作歌曲のピアノ伴奏をはじめとして積極的に演奏活動も行い、録音も残されている。
晩年には様々な楽器とピアノのためのソナタに取り組む。
1963年心臓麻痺のためパリで死去した。