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ハーモニー・コリン×スクリレックス×クリフ・マルチネス『スプリング・ブレイカーズ』

スプリング・ブレイカーズ『KIDS/キッズ』(1995)の脚本家として、22歳時に鮮烈に現れた天才ハーモニー・コリンも2013年の今年、40歳。

1997年の『ガンモ』以来、自身の脚本を監督し、独特のポップかつ虚無的な文学性をもつ『ジュリアン』『ミスター・ロンリー』などの作品が、日本でも公開されている。

そんな、ハーモニー・コリンの新作が昨年の東京国際映画祭でも上映された『スプリング・ブレイカーズ』で、いよいよ一般公開が、コリン作品をずっと紹介しつづけてきた渋谷のシネマライズほかで始まる。(2013年6月15日より)

驚くのは、今までのタッチからは、ある種、想像出来ないポップな作品であるということだ。

退屈な春休みを楽しむための資金調達とばかり、仲良し女子大生4人が行うのは、・・・強盗。イカれたドラッグ・ディーラーの男とビキニ姿の女の子4人の危険なパーティ。

主演は、ハーモニー・コリンの公私とものパートナーであるレイチェル・コリンに、セレーナ・ゴメス(『ウェイバリー通りのウィザードたち』)、アシュレイ・ベンソン(『プリティ・リトル・ライアーズ』)、ヴァネッサ・ハジェンズ(『ハイスクール・ミュージカル』)という、アメリカのドラマ界のスター中のスターともいうべき若き女優たちが共演、そしてイカれた男は、『127時間』でも絶賛されたジェームズ・フランコ。

過去作『ミスター・ロンリー』でも意外ながら、超豪華なキャストたちを使って、独自の世界を作り上げたコリンだが、今回の華やかさは、半端ではない。

そして、注目が、音楽である。自身、ナイーヴなインディーズ・ロックのアーティストたちへの敬意を常にあらわすコリンだが、今回は、エレクトロ・アーティストのスクリレックス(ソニー・ムーア)と、『ドライヴ』でのトリップ感いっぱいのアンビエントな世界で映画ファンに再認識され、今や、時のサントラ・コンポーザーといえるクリフ・マルチネスの共作である。そう、コリン作品に、フィルム・コンポーザーとして知られる才能が関わるのは、おそらく、初めてではあるまいか。

クリフ・マルチネスの担当作品は、3月23日よりニコラス・ジャレッキ監督作の『キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け』(原題"ARBITRAGE")も公開になる。その後の待機作はロバート・レッドフォード監督・主演、シャイア・ラブーフ共演のスリラー"THE COMPANY YOU KEEP"(余談だが、あのジャッキー・エヴァンコも出演している)、そしてあの、ニコラス・ウィンディング・レフン監督新作で、バンコクでのボクシングを題材にしたノワールもの"ONLY GOD FORGIVES"である。

カテゴリ : ニューリリース | タグ : 映画公開関連

掲載: 2013年03月01日 15:01