21世紀の「キング・オブ・テノール」ヨナス・カウフマンのソニークラシカルへの移籍第2弾! シューベルト《冬の旅》
21世紀の『キング・オブ・テノール』ソニークラシカル移籍第2弾。リート史上に燦然と輝く最高傑作に、現代屈指のテノールが挑む。
★そのダークでロマンティックかつ強靭な歌声で今や世界中から引っ張りだこのスーパースター・テノール、ヨナス・カウフマン。そのカウフマンが「ヴェルディ・アルバム」に続くソニークラシカルへの移籍第2弾として放つのは、ドイツ歌曲の最高峰ともいえるシューベルトの「冬の旅」です。
★「冬の旅」は、24曲からなる連作歌曲集でシューベルト歌曲の最高傑作として人気の高い作品ですが、もともとテノールの音域のために書かれたにもかかわらず、テノール歌手が歌うことが少ないことでも知られています。カウフマンによる「冬の旅」は、作品本来の響きを堪能できるのみならず、ドイツ人ならではのドイツ語のディクションの素晴らしさによって、「言葉」が歌の情景とドラマを生き生きと蘇らせるさまと驚異的に多彩な技巧と抜群の表現力を体験することができます。
★カウフマンのソロ・デビュー録音はR.シュトラウスの歌曲集であり、その意味でもオペラとの両輪でドイツ歌曲を重要視してきたことがわかります。当初から歌曲伴奏の名手で長年の共演パートナーでもあるヘルムート・ドイチュがピアノを担当 してきました。ドイチュはミュンヘン音楽演劇学校でのカウフマンの師であり、それ以来20年以上にわたって共演を続けています。シューベルト・アルバムは、デッカ時代の「美しき水車屋の娘」以来2枚目で、今回もドイッチュの巧みな伴奏で、厳しく緊張感に満ちた「冬の旅」の世界を表出しています。
★現在私たちの周囲で起こっている怖ろしい出来事を考えると、シューベルトの時代よりも私たちは無感覚になっていることは間違いありません。しかしそれでも、この歌曲集は現在の聴き手をも感動させる力があるのです。何が起こるか理解している私たち演奏者としても、作品から溢れだしてくる感情の波に押し流されそうになってしまいます。「冬の旅」は、ギリシャ悲劇と同じようなカタストロフを感じます。シューベルトは、こうした深い感情を明確にしかも簡潔に表現しています。それゆえ、この歌曲集はいわば私の精神的なバランスを保つようにしてくれるので、私にとって瞑想的な音楽であるともいえるのです。(ヨナス・カウフマン)
★2014年2月20日、カウフマンとドイチュはニューヨークのカーネギー・ホールでデビュー・リサイタルを行ないます(「冬の旅」ではない、ミックス・プログラム)。その後3月28日のバルセロナ・リセウ大劇場を皮切りに、ジュネーヴ大劇場(3/30)、ベルリン・フィルハーモニー(4/1)、グラーツ・ムジークフェライン(4/4)、ロンドン・ロイヤル・オペラ(4/6)、パリ・シャンゼリゼ劇場(4/8)、プラハ・スメタナ・ホール(4/10)、モスクワ音楽院大ホール(4/12)、ミラノ・スカラ座(4/14)と「冬の旅」を携えてヨーロッパ・ツアーを行なうことになっています。
★ヨナス・カウフマンは1969年7月10日、ミュンヘン生まれ。ミュンヘン音楽大学卒。1993年デビュー。2001年からチューリッヒ歌劇場のアンサンブルとして頭角を現す。2006年のメトでのアルフレード、コヴェント・ガーデンでのドン・ホセで世界的にブレイク。現代屈指のテノール。(Sony Music Japan)
★収録曲目
シューベルト
連作歌曲集「冬の旅」D.911
ヨナス・カウフマン(テノール)
ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年01月14日 15:30