クレーメルが新たな光を投げかける! 過酷な運命に翻弄されたユダヤ系ポーランド人、ヴァインベルクの世界
クレーメル最新録音は、ポーランド出身、ソ連に亡命し激動の人生を送った作曲家ヴァインベルクの多岐にわたるジャンルの作品を集めた2枚組。ソナチネではダニール・トリフォノフがピアノ伴奏を務めています。
★ヴァインベルクは、家族をホロコーストで失い、亡命先のソ連でも過酷な運命に翻弄された作曲家。今年生誕95周年を迎えます。ナチスのポーランド侵攻を機にソ連に亡命し、残された家族はホロコーストの犠牲になり、自らも戦後のソ連でスターリンによって逮捕されるなど、過酷な運命に翻弄されてきました。しかし、モスクワではショスタコーヴィチと親交を深め、彼から強い影響を受けるとともに、ショスタコーヴィチもヴァインベルクの才能を高く評価し、彼の作品は当時のソ連の優れた演奏家たちによって取り上げられました。今回クレーメルは彼の作品に焦点をあて、無伴奏曲からオーケストラ曲まで、さまざまな編成の作品をクレメラータ・バルティカの仲間たちを演奏し、多作家だったヴァインベルク作品の魅力を、様々な角度から掘り下げています。交響曲第10番は2012年の来日公演でもクレーメルが演奏した作品で、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの各ソリストが活躍する大作。「ピアノとヴァイオリンのためのソナチネ」では、先ごろDGに移籍したピアニスト、ダニール・トリフォノフが伴奏で参加しています。
ミェチスワフ・ヴァインベルク (1919~1996)
①無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番作品126 ②弦楽三重奏曲作品48 ③ソナチネ 作品46 ④小協奏曲 作品42 ⑤交響曲第10番 作品98
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
ダニーリ・グリシン(ヴィオラ②)、ギードレ・ディルヴァナウスカイテ(チェロ②)
ダニール・トリフォノフ(ピアノ③)、クレメラータ・バルティカ(④⑤)
録音:2012年11月 ノイハルデンベルク、2013年7月 ロッケンハウス
481669(2CD)
★クレーメル来日予定
ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団との共演で、ベートーヴェン、モーツァルトのVn協奏曲を演奏予定。
4/11 福岡、4/12 名古屋、4/13 大阪、4/15 札幌、4/17 新潟、4/18&19 東京
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年01月16日 18:00