R.シュトラウス生誕150年記念リリース フリッツ・ライナーのR.シュトラウス録音(RCA、コロムビア、デッカ)を集成!
【リヒャルト・シュトラウス生誕150年記念リリース】フリッツ・ライナー・コンダクツ・R・シュトラウス~コンプリートRCA & コロンビア・レコーディングス
巨匠フリッツ・ライナーが残したR・シュトラウスの全録音を史上初めて一つのパッケージにまとめた11枚組のボックスセットが登場します。R.シュトラウスとフリッツ・ライナーの結びつきは深く、個人的な親交はライナーがドレスデン宮廷歌劇場の指揮者を務めていた時期(1914年~21年)にまでさかのぼります。この時期には「影のない女」のドイツ初演をはじめ、「エレクトラ」「サロメ」「ばらの騎士」といったシュトラウスの主要オペラを積極的に取り上げているのである。また1949年からのメトロポリタン歌劇場時代の幕開けを飾ったのが「サロメ」であり、このセンセーションナルな上演と成功こそが、アメリカにおけるライナーの名声を確固たるものにし、1953年からのシカゴ交響楽団の音楽監督への道を作ったのです。録音史上におけるライナーとR.シュトラウスの結びつきも「グールドとバッハ」」「ルービンシュタインとショパン」「バーンスタインとマーラー」と並び、定番中の定番ともいえるものでしょう。ライナーはピッツバーグ交響楽団音楽監督時代にすでに大曲「ドン・キホーテ」「英雄の生涯」を含む4つのオーケストラ作品をSP録音しているし、シカゴ交響楽団の音楽監督に就任し、RCAへの最初の録音(1954年3月)に選んだのも「英雄の生涯」と「ツァラトゥストラはかく語りき」でした。この2曲はRCAにとっても最初期のステレオ録音に当たりますが、その空間性の再現は見事で、録音から半世紀以上を経た現在でも歴史的な名録音として高く評価されています。当ボックスは、コロンビアに録音されたピッツバーグ交響楽団とのSP録音とRCAへのステレオ録音によるシュトラウス録音を網羅し、かつメトロポリタン歌劇場管やRCAビクター響と録音したオペラの抜粋3曲、そして1956年のウィーン・フィルとのデッカ録音による2曲の交響詩を収録。ライナーによるR.シュトラウス作品の全貌を最良の形で味わうことができる名演ぞろいです。【DISC1~2】ピッツバーグ交響楽団とのコロンビアへのシュトラウス録音4曲に加え、1949年3月のリューバ・ヴェリッチュを主役に据えた伝説的なメト・デビューの「サロメ」の直後にセッション録音された「サロメ」のフィナーレを収録。ピッツバーグ響との録音は、原盤を保有するソニークラシカルからは初CD化。メタル原盤からの復刻によって、これまで味わうことのできなかった音質の輝かしさがよみがえっています。【DISC3】1950年~51年にかけてニューヨークで録音されたRCAビクター交響楽団とのモノラル録音。「死と変容」以外は、原盤を保有するソニークラシカルからの初CD化となります。【DISC4~7、9~11】言わずと知れたシカゴ交響楽団との伝説的なステレオ録音の数々です。1954年録音の3曲は、第1・第2ヴァイオリンを左右に分けた対向配置によっているのも聴きものです(1956年以降はいわゆる「ストコフスキー・シフト」による通常配置となります)。リチャード・モアおよびジョン・ファイファーという1950年代~70年代のRCAを牽引した名プロデューサーのもと、名手ルイス・レイトンがエンジニアリングを手掛けたこれらの録音は全てシカゴ響の本拠地オーケストラ・ホールのステージで収録され、当時最先端のステレオおよび3チャンネルによる高精細な収録技術によって、黄金時代を迎えていたシカゴ交響楽団の濃密で輝かしい響き、パワフルなヴィルトゥオーゾぶりを堪能することができます。2013年に発売された63枚組のライナー全録音ボックスのリマスターを使用しています。【DISC8】ライナーがウィーン・フィルとデッカに残したLP4枚分の録音から、1956年9月録音の交響詩2曲を収録。専属契約の制約が厳しかった当時デッカとRCAが提携関係にあったからこそ実現した夢のプロジェクトで、ジョン・カルショウ(プロデューサー)、ゴードン・パリー(エンジニア)というショルティの「ニーベルングの指環」を手掛けたコンビが携わっています。録音会場も「指環」と同じウィーンのゾフィエンザール。
【演奏】フリッツ・ライナー(指揮)
【パッケージ仕様】個々のディスクは紙ジャケットに封入。オリジナルLPジャケット・デザインとオリジナルLPレーベル・デザイン使用。外箱はクラムシェル・ボックス使用。録音年月日・マトリックス番号などの詳細なディスコグラフィ情報を含む別冊解説書付き。
【収録予定曲】[Disc1]『交響詩「ドン・ファン」Op.20』~ピッツバーグ交響楽団(録音:1941年1月9日)/『交響詩「ドン・キホーテ」Op.35』~グレゴール・ピアティゴルスキー(Vc), ピッツバーグ交響楽団(録音:1941年11月15日)/『楽劇「サロメ」よりフィナーレ「ああ!私にキスさせてくれなかったわね」』~リューバ・ヴェリッチュ(Sp), メトロポリタン歌劇場管弦楽団(録音:1949年3月14日),[Disc2]『交響詩「英雄の生涯」Op.40』~ピッツバーグ交響楽団(録音:1947年11月10日)/『組曲「町人貴族」Op.60』~ピッツバーグ交響楽団(録音:1946年2月4日),[Disc3]『交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28』~RCAビクター交響楽団(録音:1950年9月20日)/『交響詩「死と変容」Op.24』~RCAビクター交響楽団(録音:1950年9月27日)/『歌劇「ばらの騎士」より 第2幕~銀のばらの献呈「気高くも美しき花嫁に」第3幕~フィナーレ「夢なのでしょう・・・本当ではないのでしょうか」』~リーゼ・スティーヴンス(Ms/オクタヴィアン),エルナ・ベルガー(Sp/ゾフィー) RCAビクター交響楽団(録音:1951年),[Disc4]:『交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30』~シカゴ交響楽団(録音:1954年3月8日)/『楽劇「サロメ」より「7枚のヴェールの踊り」』~インゲ・ボルク(Sp), シカゴ交響楽団(録音:1954年3月6日&1955年12月10日),[Disc5]『「英雄の生涯」Op.40』~シカゴ交響楽団(録音:1954年3月6日)/『交響詩「ドン・ファン」Op.20』~シカゴ交響楽団(録音:1954年12月6日),[Disc6]:『楽劇「エレクトラ」より エレクトラのモノローグ「ひとりだ!たったひとりだ!」、エレクトラとオレストの再会「何をお望みなの、見知らぬ人よ」、フィナーレ「エレクトラ!ねえさん!」』~インゲ・ボルク(Sp/エレクトラ), パウル・シェフラー(Br/オレスト),フランセス・イーンド(Sp/クリソテミス) ~シカゴ交響楽団(録音:1956年4月16日),[Disc7]『組曲「町人貴族」Op.60』~シカゴ交響楽団(録音:1956年4月17日)/『楽劇「サロメ」よりフィナーレ「ああ!私にキスさせてくれなかったわね」』~インゲ・ボルク(Sp/サロメ), シカゴ交響楽団(録音:1955年12月10日)/『楽劇「ばらの騎士」より「ワルツ」』(ライナー編)~シカゴ交響楽団(録音:1957年4月15日),[Disc8]『交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28』~ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(録音:1956年9月)/『交響詩「死と変容」Op.24』~ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(録音:1956年9月),[Disc9]『家庭交響曲 Op.53』~シカゴ交響楽団(録音:1956年11月5日)/『ブルレスケ』~バイロン・ジャニス(P), ~シカゴ交響楽団(録音:1957年3月4日),[Disc10]『交響詩「ドン・キホーテ」Op.35』~アントニオ・ヤニグロ(Vc), ミルトン・プレーヴス(Va),ジョン・ウェイチャー(Vn), シカゴ交響楽団(録音:1959年4月11日),[Disc11]『交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30』~シカゴ交響楽団(録音:1962年4月30日~5月1日)/『交響詩「ドン・ファン」Op.20』~シカゴ交響楽団(録音:1960年2月6日)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年01月17日 18:09