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古楽器などを配した、響きのスペクトルへの探究~ヘレナ・トゥルヴェ:作品集

ヘレナ・トゥルヴェ作品集

エストニアのタルトゥで生まれ、タリンの音楽高校でAlo Poldmaeの指導を受け、その後は1989年から1992年までエストニア音楽大学でエリッキ=スヴェン・トゥールに作曲を学んだというヘレナ・トゥルヴェ。その後はグレゴリオ聖歌の研究を行う傍ら、ジェルジ・リゲティとマルコ・ストロッパの講習に参加するなど、精力的にその才能を伸ばし続けています。彼女の作風は音と響きに重点を置くもので、リズム中心の新古典派の伝統とは一線を画しており、その音楽からは響きのスペクトルと、彼女が愛するグレゴリオ聖歌の敬虔なる雰囲気が漂います。今回のアルバムでは、新しい響きを求める彼女らしく、カウンター・テナーや古楽器などを配した曲がとりわけ目を引きます。ジョルディ・サヴァールの娘で歌手、古典ハープ奏者でもあるアリアンナ・サヴァールも参加して、幽玄で捉えどころのない響きに身を委ねる快感に満ちた1枚です。
ヘレナ・トゥルヴェ:作品集
ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指揮)
アリアンナ・サヴァール(Sp), 他
① Reyah hadas 'ala (2005:声楽と古楽アンサンブルのための)
シャルル・バルビエ(C-T), タニエル・キリカル(C-T)ヴォックス・クラマンティス,  アンサンブル・ホルトゥス・ムジクス,ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指揮)
② silences / larmes (2006:ソプラノ、オーボエ、パーカッションのための)
アリアンナ・サヴァール(Sp), リーヴォ・カラスマー(Ob), ヘレナ・トゥルヴェ(風鈴)
③ L'Equinoxe de l'ame (2008:ソプラノ、ハープ、弦楽四重奏のための)
アリアンナ・サヴァール(Sp&Hp), HYYD四重奏団, ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指揮)
④ Arboles lloran por lluvia (2006:声楽とニッケルハルパのための)
アリアンナ・サヴァール(Sp), タニエル・キリカル(C-T),ヴォックス・クラマンティス, ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指揮)
⑤ Extinction des choses vues (2007:管弦楽のための)
エストニア国立交響楽団, オラリー・エルツ(指揮)
【録音】2009~2010年
ECM 4764500(1CD)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2014年01月28日 17:30