オーストリアのヴェテラン、ハンス・グラーフとLPOによるオルフ《カルミナ・ブラーナ》
誰もが知っている究極の名作「カルミナ・ブラーナ」を、オーストリア出身の名指揮者ハンス・グラーフが指揮しました。荘厳な雰囲気を湛えた「おお、運命の女神」で始まるこのオラトリオは、1937年にフランクフルトで初演されたオラトリオで、もともとはボイレン修道院から発見された古い写本に載っていた、さまざまな言語と内容の約300篇の詩からオルフ(1895-1982)自身が23篇を選び出し、自作を1篇付け加えて曲を付けたもの。大編成のオーケストラ、ソプラノ、テノール、バリトン、混声合唱、少年合唱という巨大な編成を必要とし、その上、本来は舞踊手も要求される、演奏し甲斐のある作品なのです。冒頭の合唱(結びも同じ曲)に始まり、ヴァラエティ豊かな曲が次々と登場。およそ1時間、人々はこの物語に酔うことになります。ここで指揮を担当しているハンス・グラーフは1979年に開催されたカール・ベーム指揮者コンクールで首位を獲得してから、世界中のオーケストラと共演。最近では2001年から2013年までヒューストン交響楽団の音楽監督を務め、この楽団の技術を飛躍的に向上させたことでも知られています。そんなグラーフと、優れた独唱者たちによるこのカルミナ・ブラーナ。まさに非の打ちどころのない、素晴らしい演奏となっています。
カール・オルフ:カルミナ・ブラーナ
演奏: サラ・タイナン(ソプラノ)/アンドリュー・ケネディ(テノール)/ロディオン・ポゴソフ(バリトン)/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/トリニティ少年合唱団/ハンス・グラーフ(指揮)
録音 2013年4月6日 ロンドン サウスバンク・センター ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年01月29日 18:30