ついにリリース、ジャームッシュ監督新作『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』サントラ
すでに、日本では公開が始まっている、ジム・ジャームッシュ監督新作『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』のサントラのリリース情報が、ついに到着。
自身の作品でのサントラの凝りようも彼ならではで、ジャームッシュ映画のサウンドトラックが、次の時代のサウンドを指し示す方向にさえ、進むことがある。毎回、あまりにも多趣味なジャームッシュの、意外だが意外ではないサントラ構成で興奮させてくれるわけだが、今回は、また趣を異にした。
長年のアイデアの実現という、ジャームッシュならではの世界芸術近代史を、インテリなヴァンパイアたちの長き人生という形で描く、それまでのオフビートなコメディテイストの作品群とは異なる、独特の過激かつアンニュイなムード。
今回のサントラを担当したのは、ミュージシャンでもあるジャームッシュとの共作盤もだしているオランダの現代音楽アーティストのヨーゼフ・ヴァン・ヴィッセム。彼らの紡ぐサウンドは、アコースティックだが攻撃性と陶酔に満ちた世界。
今までのサントラで例示すると、ジャームッシュというよりも、デヴィッド・リンチ作品のサントラ、もしくはリンチ自身の音楽、そしてヴィム・ヴェンダース作品のサウンドトラック、その中庸の世界にたたずむ、そんなイメージだろうか。