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ブリテン/ピアノ協奏曲(改訂版)の初演者、夭折のピアニスト、ノエル・ミュートン=ウッドのBBC放送録音が初登場!

ミュートン=ウッド

ノエル・ミュートン=ウッド(1922~53)はオーストラリア、メルボルン出身の天才ピアニスト。13歳でロンドン王立音楽院に入学。翌年にはイタリアでアルトゥール・シュナーベルに師事。ロンドンに戻ると作曲をフランク・ブリッジに師事しました。1940年、トーマス・ビーチャムのオーディションに合格し、クイーンズホールでベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を弾いてデビュー。1946年にはブリテンのピアノ協奏曲の改訂版を作曲者の指揮で初演しています。タイムズ紙の特派員により「ミュートン=ウッド氏はブリテン作品の持つ手に負えないほどの難所を克服しただけでなく、見事な成功にまで到達させた」と評されました。当CDの録音は初演と同じ年に、BBCが放送用に録音したものです。ブリテンはミュートン=ウッドを可愛がり、パートナーのピーター・ピアーズのピアノ伴奏に自分が出演できないときは、ミュートン=ウッドにピアノを任せていました。1953年5月、イギリスの二人の作曲家、セイバーとブッシュがピアーズのために書いた歌曲集の初演の際も、ミュートン=ウッドがピアノを担当しました。当CDの録音は、同年9月にBBCが放送用に録音したものです。このBBC録音は1954年1月9日に放送されましたが、その時すでにミュートン=ウッドは亡くなっていました。1953年末に、彼のパートナーであったウィルヘルム・フェドリックスが突然亡くなり、そのショックで自らも命を絶ったのです。まだ31歳の若さでした。翌年、ブリテンはカンティクル第3番《なおも雨は降る》をミュートン=ウッドのために作曲し、1955年1月ウィグモアホールの追悼コンサートで披露しています。(タワーレコード)

①ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):ピアノ協奏曲ニ長調作品13(34分12秒)
ノエル・ミュートン=ウッド(ピアノ)
ベイジル・キャメロン指揮 ロンドン交響楽団
1946年12月9日、BBCスタジオでの録音
②マティアス・セイバー(1905-1960):歌曲集《詩に寄す》(13分35秒)
③アラン・ブッシュ(1900-1995):歌曲集《預言者の声》作品41(16分41秒)
ピーター・ピアーズ(テノール)
ノエル・ミュートン=ウッド(ピアノ)
1953年9月25日、BBCスタジオでの録音(1954年1月9日放送)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2014年02月17日 19:30