6.ヨハネス・ブラームス~「LFJ2014」10人の作曲家
毎年、恒例となりました「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭」。2014年のテーマは10回記念「祝祭の日~Jours de Fêtes~」。
10人の作曲家たちが10回目を祝うパーティに集まる、ことをルネ・マルタンはまず考えました。そして付けられたのが「Jours de Fêtes(ジュール・ド・フェット)」というタイトル。「Fêtes」は「Festival=祝祭」を意味し、「Jours」は「La Folle Journée」の「Journée」と同じく「日」を意味します。
これは、フランスの映画監督・俳優であるジャック・タチのコメディ映画「Jour de Fête(邦題:のんき大将脱線の巻)」から引用したもの。コミカルで、観ると幸せになるイメージをルネはそこに重ねたのです。1949年の公開当時、本作はモノクロ上映でしたが、実はフランス最初の長編色彩映画として撮影されていました。その革新性も、ルネ・マルタンを刺激したのかもしれません。また、フランスで若者が「フェット(Fête)しよう」と使うときは「パーティしてはじけよう」という意味があります。
10回目を迎える「熱狂の日」。ぜひ一緒にフェットしましょう!(東京国際フォーラム)
ルネ・マルタンが紹介する10人の作曲家たち 6
じんわり感動できる後期ロマン派音楽のリーダー
ヨハネス・ブラームス
少しだけ専門的なお話しをしましょう。19世紀になると「古典派音楽」の時代から「ロマン派音楽」の時代に移行しますが、ブラームスはその後半である「後期ロマン派」の扉を開けた作曲家です。彼はシューベルト同様にベートーヴェンの大ファンでしたが、その偉大な音楽を超えようとして少しだけ苦労しました。でもそのおかげでさらに深みのある音楽が生まれ、私たちを感動させてくれるのです。そんなブラームスを若い頃から応援していたのが、ロベルト・シューマンと奥様のクララ。友人というよりもブラームスにとっては恩人である2人ですが、ロベルトの曲からも大きな影響を受けていますので、ぜひ2人の音楽を聴きくらべてみてください。
演奏される曲目
ハンガリー舞曲集(管弦楽版&ピアノ連弾版)
ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
ピアノ・ソナタ第1番ハ長調Op.1
シューマンの主題による16の変奏曲嬰へ短調Op.9
主題と変奏Op.18
2つのラプソディOp.79
3つの間奏曲Op.117
6つのピアノ小品Op.118
ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op.108
ピアノ三重奏曲第3番ハ短調Op.101
ピアノ四重奏曲第1番ト短調Op.25
ピアノ五重奏曲ヘ短調Op.34
クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115
弦楽六重奏曲第1番変ロ長調Op.18
ジプシーの歌Op.103
ドイツ・レクイエム(ピアノ連弾版)、ほか
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掲載: 2014年02月24日 13:00