M.ヤンソンス&コンセルトヘボウ管が紡ぐ至上の響き!~モーツァルト:レクイエム
現在最も活躍しているコンビ、マリス・ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団の音源に「モーツァルトのレクイエム」が加わります。この上ないソリストと磨き上げられたオーケストラ&合唱が紡ぎ出す、至高のレクイエムをお楽しみください。
ヤンソンスがコンセルトヘボウ管を指揮して、モーツァルトの「レクィエム」をレコーディング。
コンセルトヘボウ管がマーラーの交響曲全曲シリーズに沸いた2011年、ヤンソンスの受け持つ最後のナンバーであった第8番の演奏から半年後の9月におこなわれたコンサートの模様をライヴ収録したもので、この年を皮切りに、2012年のブラームス、2013年のヴェルディへとつづく、当コンビによるレクィエム・シリーズの第1弾でもありました。
現代のもっとも多忙な指揮者のひとりとして知られるヤンソンスは、その輝かしいキャリアにふさわしく、すでにかなりの点数に上るディスコグラフィを構築しています。
中身についていえるのは、ベルリオーズの幻想交響曲のように、コンセルトヘボウ管(1991年セッション)、ベルリン・フィル(2001年ライヴ/※映像作品)、バイエルン放送響(2013年ライヴ)と折に触れて録音を重ねている例とは対照的に、モーツァルトがヤンソンスにとってきわめてレアなレパートリーであるという意外な一面であり、まさにそこへ現われたのが、このたびの「モツレク」ということになります。
ここではヤンソンスとのマーラーの交響曲録音で熱演を聴かせたオランダ放送合唱団とともに、ソリストがまたこのうえなく魅力的。当楽団の名誉客演指揮者である“アーノンクール組”ともいうべき、実績もゆたかな顔ぶれががっちりと固め、ヤンソンス初の「モツレク」を強力に盛り立てます。
ソプラノのキューマイアーは、アーノンクールが創設、主宰するシュティリアルテ音楽祭2007で、ハイドンの「四季」のハンネを歌い、同年のムジークフェラインにおけるブラームスの「ドイツ・レクィエム」で注目を集めていましたし、コントラルトのフィンクとバスのフィンリーのふたりは、アーノンクールが2003年にウィーン・フィルを指揮した「モツレク」のライヴ録音盤でもおなじパートを歌っていました。
バスのフィンリーもアーノンクールによる数多くのレコーディングで起用され、最近では2012年にアーノンクールがコンセルトヘボウ管を指揮したベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」のライヴ映像作品にも出演して、指揮者の意図を汲んだ精緻な表現で応えていました。
近年、声楽曲やオペラに力を入れ、かねてインタビューなどでもこうしたジャンルへの豊富を表明してきたヤンソンスですが、この言葉どおりコンセルトヘボウ管の顔合せでは、2009年にライヴ収録されたドヴォルザークの「レクィエム」のように、着実に成果を示してもいたので、このモーツァルトもまたおおいに期待の高まる内容といえそうです。
(キングインターナショナル)
【曲目】
モーツァルト:レクィエム ニ短調 KV 626
(ジュスマイヤー補筆完成版)
【演奏】
ゲニア・キューマイアー(ソプラノ)
ベルナルダ・フィンク(コントラルト)
マーク・パドモア(テノール)
ジェラルド・フィンリー(バス)
オランダ放送合唱団
マリス・ヤンソンス(指揮)
ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
【録音】
2011年9月14~16日 アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年03月06日 17:45