超大型新人テイラー・マクファーリンのデビュー・アルバム
1960年代/1970年代のソウル、近代のビート・ミュージック、黄金時代のヒップホップ、フリージャズ、エレクトロニック・ミュージックの影響が響き渡るテイラー・マクファーリンのデビュー・アルバム。
本作には、素晴らしい個性と才能を持ったアーティストが参加。
まずはなんと言っても、ブルーノートの新世代を代表するロバート・グラスパーと、フライング・ロータスの右腕的存在にして、エリカ・バドゥ、レッチリのフリー、ハービー・ハンコックら名だたるミュージシャンを虜にして止まない天才ベーシスト=サンダーキャット、さらに若くしてチック・コリア、スタンリー・クラークと共にトリオでも活躍するドラマー、マーカス・ギルモアを迎えた“Already There"は、現代ジャズが向かう未来を示す超重要楽曲として語り継がれるだろう。
“The Antidote"には、エリカ・バドゥ、ジャイルズ・ピーターソン、クエストラヴ、シャフィーク・フサインといった重鎮から大絶賛を受け、デビュー作でグラミー賞にもノミネートされたハイエイタス・カイヨーテの中心メンバー、ナイ・パーム、“Decisions"には、若干22歳でデビュー・アルバム『East Side Story』が同じくグラミー賞にノミネートされたエミリー・キングが参加。“A Place In My Heart"では、同じ〈Brainfeeder〉に所属するライアットが、その美しい歌声を披露。
そして“Invisible / Visible"には、テイラーの実父にしてジャズ界のレジェンド、ボビー・マクファーリンとブラジルの巨匠セザル・カマルゴ・マリアーノが参加している。
様々なフィールドから、多彩な個性が参加している本作の鍵となっているのは、マクファーリンの抜群のバランス感覚だ。これまでに、アポロ・シアターやブルーノート、リンカーン・センターといった会場で、エリカ・バドゥ、ザ・ルーツ、ナズ、タリブ・クウェリ、ロバート・グラスパーらと同じステージに立ってきた彼は、ゲストの才能を引き出すのに長けているだけでなく、随所に自らのネオ・ソウル的情緒溢れる素晴らしい歌声を披露し、またインスト曲にもヴォーカル曲と同等の存在感を持たせることで、丁寧に多様な音楽的エレメントを編み上げ、この美しいサウンドスケープを見事に完成させている。
【収録曲】
01. Postpartum
02. Degrees of Light
03. The Antidote feat. Nai Palm
04. Florasia
05. 4 AM
06. Stepps
07. Already There feat. Robert Glasper & Thundercat
08. Decisions feat. Emily King
09. Blind Aesthetics
10. Place in My Heart feat. Ryat
11. Invisible/Visible feat. Bobby Mcferrin & Cesar Camargo Mariano
12. PLS DNT LSTN
13. My Queen feat. Vincent Parker (日本盤ボーナス・トラック)