ドイツの新鋭チェロ奏者、ホルヌングと巨匠ハイティンクのR.シュトラウス《ドン・キホーテ》
Maximilian Hornung artist profile~Borletti Buitoni Trust YouTubeページより
21歳で難関として知られるドイツ音楽コンクールで優勝し、同世代のチェリストの中で最も将来を嘱望されているマキシミリアン・ホルヌング。アンネ・ゾフィー・ムターも「ほんの数秒聴いただけで、ずば抜けた才能を持っていると言う事が即座に判った」と絶賛。伸びやかでスケールの大きな音楽性、卓越した技巧、美しく豊かな音色など、チェリストとしてのずば抜けた才能を開花させ、ヨーロッパでいま大きな注目を集めています。2014年4月、東京・春の音楽祭を含む初のリサイタル・ツアーでの来日では河村尚子と共演、「伸び伸びとして中身の濃い音」と称賛されています。2014年8月にはザルツブルク音楽祭デビューも予定されています。
ホルヌングの国内デビュー盤となる当アルバムは、没後150年を記念してのR.シュトラウス・アルバム。「ドン・キホーテ」はベルナルト・ハイティンク指揮バイエルン放送響との共演。ホルヌングが同団の首席指揮者をつとめていた2012年12月のライヴです。カップリングは、シュトラウス18~19歳の作で唯一のチェロ・ソナタ。後期ロマン派らしい華麗なパッセージが散りばめられた3楽章の大曲です。
【収録曲】リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
1.交響詩「ドン・キホーテ」作品35
2.チェロ・ソナタヘ長調作品6
【演奏】マキシミリアン・ホルヌング(チェロ)
1.ベルナルト・ハイティンク(指揮)バイエルン放送交響楽団、ヘルマン・メニングハウス(ヴィオラ)
2.パウル・リヴィニウス(ピアノ)
【録音】
1.2012年12月13日~15日、ミュンヘン、ガスタイク・フィルハーモニーでのライヴ・レコーディング
2.2014年5月5日~6日、ミュンヘン、バイエルン放送局第2スタジオ
マキシミリアン・ホルヌング (チェロ) Maximilian Hornung
1986年、ドイツのアウクスブルク生まれ。8歳よりチェロを始め、1995年よりエルダー・イサカッゼのもとで学ぶ。トーマス・グロッセンバウアー、ダヴィッド・ゲリンガスにも師事。 2007年、ドイツ音楽コンクール優勝。ベルリンのフィルハーモニー、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ライプツィッヒのゲヴァントハウス、チューリッヒのトーンハレ、ロンドンのウィグモアホールなどヨーロッパ各音楽都市の一流コンサートホールで演奏している。 室内楽では、クリスティアン・テツラフ、リサ・バティアシヴィリ、フランソワ・ルル、ミッシャ・マイスキー、リン・ハレルなどと共演。また、ドイツの若いピアノ三重奏団「テックラー・トリオ」のメンバーでもあり、多くのコンクールに入賞している。さらに、トーンハレ、バイエルン放送響、ベルリン放送響、モスクワ・チャイコフスキー交響楽団など世界一流のオーケストラ、ダニエル・ハーディング、マンフレート・ホーネック、ハインリッヒ・シフなどの指揮者とソリストとして共演している。
つい先頃までバイエルン放送響の第一首席チェリストをつとめ、2012年秋の同オーケストラの日本ツアーではメンバーとして来日。2013年春にソロ活動に専念するため退団。出身地のアウクスブルク・フィル、バンベルク響(ウルバンスキ指揮)、バイエルン放送響(ハイティンク指揮)などヨーロッパのオーケストラとの共演が予定されている。また、アンネ=ゾフィー・ムター財団より強力な支援を得ており、2011年にはムターと同財団の支援を受けている演奏家たちとともにツアーをおこなった。ケルン、エッセン、ハンブルク、バーデン・バーデン音楽祭などでも演奏している。デビューCDはGENUINレーベルからリリースされ、フランスのClassic-info Ring prizeを受賞。さらにBRIDGEレコードとはオーデンセ交響楽団との共演でユーディ・ワイナーのチェロ協奏曲を世界初録音、ラフマニノフとストラヴィンスキーの作品も収録した。2010年にソニークラシカルと専属契約を結ぶ。2011年には、ソニーでのデビューCD「Jump!」がエコー賞新人賞を、さらに2012年にソニーからリリースされたバンベルク交響楽団と共演のサン=サーンス「組曲とロマンス」/ドヴォルザークのチェロ協奏曲もエコー賞を受賞した。