フランスの「メロディ」から「シャンソン」まで~パトリシア・プティボン/風変わりな美女
もともとオペレッタとバロック・オペラで独特の存在感を放っていたパトリシア・プティボン。その名前が一躍有名になったのは、2001年にリリースされた「フランス・バロックアリア集」でした。それからは様々なオペラのタイトル・ロールや、宗教曲を歌い好評を博してきた彼女。今回は「フランス歌曲集」を歌うことで、彼女の原点に立ち返るような意義深いアルバム作りがなされています。選曲が飛び切り秀逸で、サティやプーランクの軽妙な歌曲や、フォーレの奥ゆかしい歌、めったに耳にすることのないロザンタルのユーモラスな歌曲、そしてレオ・フェレの曲まで自由自在。19世紀末、パリのキャバレーの雰囲気から60年代の憂鬱までを幅広くカバーしています。ここでプティボンは長年のパートナーであるピアニスト、スーザン・マノフをはじめ、気の置けないゲストたちを集め、親密な世界を作り上げています。フランスの「メロディ」から「シャンソン」への変遷を感じさせる多面的な魅力を持った最高の1枚です。プティボン、セ・シ・ボン!
【収録曲目】サティ:競馬、レオ・フェレ:ジョリ・モーム、サティ:大リトルネッロ、プーランク:祭りに出かける若者たちは、パリへの旅、昨日、ロザンタル:夢、月を釣る者(夢想家)、サティ:ブロンズの銅像、プーランク:ルネ少年の悲しい物語、サティ:ピクニック、そうしようショショット、ジュ・トゥ・ヴー、カンカン踊り「社交のおえら方」、フェレ:愛する時、サティ:快い絶望、フェレ:憂鬱、レイナルド・アーン:フォロエ、クロリスに、フォーレ:ひそやかに、プーランク:バベビボビュ、ロザンタル:パリ植物園のゾウ、フィドフィド、動物園の年寄りラクダ、プーランク:オルクニーズの歌、白衣の天使様、ホテル、フランシーヌ・コッケンポット:原野のクロッカス、フォーレ:ゆりかご
【演奏】
パトリシア・プティボン(Sp)
スーザン・マノフ(P)
フラソワ・ヴァレリー(Perc)
クリスチャン=ピエール・ラ・マルカ(Vc)
オリヴィエ・ピィ(Vo)
デヴィッド・ヴェニトゥッチ(アコーディオン)
【録音】
2013年9月、ベルリン、テルデックス・スタジオ
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年07月17日 20:00