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“VINTAGE COLLECTION +plus”特別編 「没後50年 ピエール・モントゥーの芸術」Vol.1

ピエール・モントゥーの芸術Vol.1

〈謹告〉ベートーヴェン:交響曲全集の発売日が変更になりました(9/3から9/17に変更)。

タワーレコード・オリジナル企画盤
UNIVERSAL MUSIC×TOWER RECORDS
“VINTAGE COLLECTION +plus”特別編 「没後50年 ピエール・モントゥーの芸術」Vol.1
9/3(水)リリース 4タイトル / ベートーヴェン:交響曲全集 9月17日(水)リリース
企画・販売:TOWER RECORDS
制作・発売:ユニバーサル ミュージック合同会社

 

 

ユニバーサル ミュージックのご協力による『タワーレコード“ヴィンテージ・コレクション+plus”』特別編としまして、今年(2014年)没後50年となるピエール・モントゥーの晩年のDECCA&PHILIPS録音他を2回にわたって取り上げます。その範囲は現在発売できる音源としましては、これらのレーベルのかなりを網羅する予定です。
9/3の発売では、2つのオケを振り分けたベートーヴェンの交響曲全集+序曲集(第九はウェストミンスター・レーベル)をはじめ、DECCAレーベルの主にウィーン・フィルやパリ音楽院管弦楽団との一連の録音を発売いたします。とりわけウィーン・フィルとの一連の録音は貴重な共演記録であり、多くが1960年以前の録音(両者のステレオ盤の録音は、メンデルスゾーン:真夏の夜の夢から、とシューベルト:ロザムンデから、でスタート)ということがにわかに信じられないほどの鮮度を保っています。録音的にも当時のDECCAがいかに先鋭的であったかが理解できる驚異的な音質と言えましょう。
そして忘れてはならないのは、センセーショナルであった一連のストラヴィンスキー作品を初演(春の祭典、ペトルューシュカ)しているということ。ステレオ時代となって真先に録音されたのが、今回再発します3部作です(1956年10-11月録音)。初演から100年以上経過した現在では様々な名盤が多く残されていますが、モントゥーの録音はこれらの規範的な録音として、現在でも圧倒的な存在感を保っています。
さらに今回の発売では、従来まで発売されてきた「ベートーヴェンの交響曲全集+序曲集、リハーサル付」に加え、幻の録音とされてきた「レオノーレ序曲第3番」を初収録しました。この演奏は1959年にロンドン交響楽団と録音がされたものの、モントゥーの誕生日にDECCAからプレゼントされたLPにのみ収録されていた幻の音源です。その後、かなりの年月が経過したあと、海外の重量盤LPでライセンスを得てひっそりと初発売されておりました(RCA盤としてベートーヴェン:交響曲第4番とのカップリング。当初の「ジークフリート牧歌」との差し替えの形)。今回、DECCAのオリジナル・マスターを探しあて、DECCAレーベルとして世界初発売、そして世界初CD化として発売いたします。これは長年のモントゥー・ファンには衝撃的な出来事になるでしょう。
もうひとつのトピックとしまして、音源は従来のものではなく、今回も発売に際してあらたにオリジナルのマスターテープより、192kHz/24bitのハイサンプリング・ハイビットでのデジタル化を行いCDマスターを制作しました。これまでより鮮明で、きめの細かいサウンドが、モントゥー最晩年の貴重の記録として現代に蘇ります。音質にも注目ください。
尚、DECCAで録音されながらRCAレーベルとして発売されました盤は、今回の再発ではオリジナルのジャケットを使用しておりません(ウェストミンスターの第九を除く)。DECCAとして再発時のものを使用しておりますので、その点をご了承ください。
~『タワーレコード“ヴィンテージ・コレクション・プラス”』(TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus)では、これまでのコンセプトを踏襲しつつも、さらなるご愛顧に応えることを目指し、「+plus(プラス)」を末尾に付け加えました。デザインを一新し、オリジナル重視(アートワーク使用の増加、古いマスター音源はできる限り新規に)の姿勢はそのままに、音質の向上(ルビジウム・クロック・カッティングによるハイ・クオリティ・サウンド*を採用)と価格の見直しを行い、セットものはこれまでよりお求め安い価格設定としました。
*ルビジウム・クロックは人口衛星や超高精度レーザーなどに採用されており、従来のデジタル・オーディオに使用されていた水晶発振の1万倍の精度を誇ります。これをデジタル・プロセスに使用することにより、従来のCDでは得られなかった鮮明、且つ自然な音を実現するものです。
*尚、下記商品の仕様、発売日等は予告なく変更する場合がございます。

ベートーヴェン:交響曲全集・序曲集、第九リハーサル付/ピエール・モントゥー、ロンドン交響楽団、ウィーン・フィル 他
【収録曲】
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:
<DISC1>
1.交響曲 第1番 ハ長調 作品21
2.交響曲 第2番 ニ長調 作品36
3.歌劇《フィデリオ》序曲 作品72c
4.劇音楽《エグモント》 作品84-序曲
5.劇音楽《シュテファン王》 作品117-序曲
<DISC2>
6.交響曲 第3番 変ホ長調 作品55 《英雄》
7.交響曲 第8番 へ長調 作品93
<DISC3>
8.交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
9.交響曲 第7番 イ長調 作品92
<DISC4>
10.交響曲 第5番 ハ短調 作品67 《運命》
11.交響曲 第6番 へ長調 作品68 《田園》
<DISC5>
12.交響曲 第9番 ニ短調 作品125 《合唱》
<DISC6>
13.交響曲 第9番 ニ短調 作品125 《合唱》 リハーサル
14.クロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール(1760-1836):ラ・マルセイエーズ(フランス国歌) リハーサル
15.ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:《レオノーレ》序曲 第3番 作品72b  <特別収録・世界初CD化>
【演奏】
エリザベート・ゼーダーシュトレーム(ソプラノ)、レジーナ・レズニック(アルト)、ジョン・ヴィッカース(テノール)、デイヴィッド・ウォード(バス)、ロンドン・バッハ合唱団  (以上12)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1,6,7,11)
ロンドン交響楽団(2-5,8-10,12-15)
ピエール・モントゥー(指揮)
【録音】
1957年12月2-3日 (6)、1958年10月21-31日 (11)、1959年4月15、22日 (7)、1960年4月20-24日 (1) ウィーン、ゾフィエンザール
1960年5月9-10日(2,3,5)、1962年6月 (12-14) ロンドン、ウォルサムストウ・アッセンブリー・ホール
1959年5月23-27日 (4,9,10)、10月15-16日 (8,15) ロンドン、キングズウェイホール
【原盤】
DECCA,WESTMINSTER(第九、リハーサル)
モントゥー最晩年の偉大な遺産。「世界初CD化」の幻の「レオノーレ序曲第3番」を初収録!
2つのオケを振り分けたモントゥー最晩年の名盤が再復刻。人類の偉大な遺産とも言うべき巨匠の至芸を現代に蘇らせます。重要なトピックとして、これまで発売されてきた「ベートーヴェンの交響曲全集+序曲集、リハーサル付」に加え、幻の録音とされてきた「レオノーレ序曲第3番」を初収録しました。この演奏は1959年にロンドン交響楽団と録音がされたものの、モントゥーの誕生日にDECCAからプレゼントされたLPにのみ収録されていた幻の音源です。その後、かなりの年月が経過したあと、海外の重量盤LPでライセンスを得てひっそりと初発売されておりました(RCA盤としてベートーヴェン:交響曲第4番とのカップリング。当初の「ジークフリート牧歌」との差し替えの形)。今回、DECCAのオリジナル・マスターを探しあて、DECCAレーベルとして世界初発売、そして世界初CD化として発売いたします。これは長年のモントゥー・ファンには衝撃的な出来事になるでしょう。モントゥーの指揮は、手兵ロンドン響とウィーン・フィルを見事に描き分けてベートーヴェンを構築しており、それもこのBOXの聴きどころです。第九のリハーサルではモントゥーの音楽作りの一旦を垣間見ることができます(ブックレットに日本語訳付)。
そして、音源は従来のものではなく、今回も発売に際してあらたにオリジナルのマスターテープより、192kHz/24bitのハイサンプリング・ハイビットでのデジタル化を行い、CDマスターを制作しました。これまでより鮮明できめの細かいサウンドが、モントゥー最晩年の貴重の記録として現代に蘇ります。音質にも注目ください。このBOXはファンのみならず、没後50年の節目を象徴する永久保存盤となるでしょう。
※世界初CD化(15)、日本初発売(15)
※歌詞対訳、日本語訳付(リハーサル)
※ステレオ録音
※一部オリジナル・ジャケット・デザイン使用(第九のみ)
※オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(192khz/24bit)音源をCDマスターに使用(13,14を除く)
※解説:福島章恭氏、柴田龍一氏

謹告:発売日が変更になりました(9/3から9/17に変更)。これは<特別収録>のレオノーレ序曲第3番のマスターが当初mono音源しかありませんでしたが、捜索の結果、無事stereo音源が発見されたことによります。そのため音源の差し替えを行い、発売を2週間延期する事になりました。申し訳ございません。

尚、このレオノーレ序曲第3番は期待を上回る素晴らしい演奏です。モントゥーには珍しく、一部畳み掛けるような情熱的な表現や独特の流麗さもある演奏です。この曲の演奏史に加わる貴重な音源のひとつになるでしょう。必聴です。


ブラームス:交響曲第2番、メンデルスゾーン:《真夏の夜の夢》から/ピエール・モントゥー、ウィーン・フィル
【収録曲】
1.ヨハネス・ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73
2.フェリックス・メンデルスゾーン:劇音楽《真夏の夜の夢》作品61から
 序曲 作品21、スケルツォ、夜想曲、結婚行進曲
【演奏】
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ピエール・モントゥー(指揮)
【録音】
1957年11月25-27日 (2)、1959年4月13,15日 (1) ウィーン、ゾフィエンザール
【原盤】
DECCA
ウィーン・フィルの特質を余す所なく捉えた、モントゥーのブラ2。「真夏の夜の夢」からを併録。
フランス音楽の体現者として知られるピエール・モントゥーのもう一つの顔がドイツ音楽のプロフェッショナルでした。特にブラームスは、本人の前で演奏した事を生涯の誇りとし、自らの死の床でも「ドイツ・レクイエム」のスコアを抱いていたほどの愛着を示していたそうです。しかし、交響曲のスタジオ録音は何故か2番しか残されませんでした(残念な限りです)。
殊更有名なのは1962年のロンドン響とのステレオ録音(PHILIPS原盤)、という事になりますが、1959年に残されたウィーン・フィルとの演奏も負けず劣らずの名演です。演奏当時「最も演奏しづらい」と揶揄される事もあったオーケストラから、全幅の信頼を得、伸びやかにして明朗快活な音を導き出しています(むしろ、音の歌わせ方はコチラの方に軍配を上げたい)。これを録音当時84歳という高齢で成し得ているというのですから、改めてモントゥーという指揮者の底知れぬ実力を見せつけられる1枚になるのではないでしょうか。
カップリングはこれまでこの曲と良く組み合わされることが多かったロンドン響との「ハイドン変奏曲」ではなく、同じくウィーン・フィルとのメンデルスゾーン:真夏の夜の夢から4曲です。DECCAレーベルで、シューベルト:ロザムンデからと並びウィーン・フィルとの最初のセッション録音となった1957年11月の記念すべき作品。尚、「ハイドン変奏曲」は第2回目の発売で、オリジナル形態として発売予定です。
録音は、1960年以前のものとはいえ、鮮明です。当時のDECCAの録音技術は驚くべきであり、今回の復刻ではあらたにアナログマスターから、ハイビット・ハイサンプリングでデジタル化しておりますので、これまでより鮮明できめ細やかな音質を再現することができました。蘇った音質にも注目ください。尚、ジャケットは初出時RCAレーベルとして発売されたため、その後のDECCAの再発のものとなっております。
※ステレオ録音
※オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(192khz/24bit)音源をCDマスターに使用
※DECCA再発時のジャケを使用
※解説:福島章恭氏、歌崎和彦氏、柴田龍一氏

ハイドン:交響曲第94番《驚愕》・第101番《時計》、シューベルト:《ロザムンデ》から/ピエール・モントゥー、ウィーン・フィル
【収録曲】
1.ヨーゼフ・ハイドン:交響曲 第94番 ト長調 Hob.Ⅰ: 94 《驚愕》
2.同:交響曲 第101番 ニ長調 Hob.Ⅰ: 101 《時計》
3.フランツ・シューベルト:劇音楽《ロザムンデ》 D797から
 序曲(劇音楽《魔法の竪琴》 D644、第3幕間奏曲、バレエ音楽 第1番、バレエ音楽 第2番
【演奏】
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ピエール・モントゥー(指揮)
【録音】
1957年11月25-27日 (3)、1959年4月13,15日 (1,2) ウィーン、ゾフィエンザール
【原盤】
DECCA
モントゥー唯一のハイドンの正規録音2曲は貴重。シューベルト:「ロザムンデ」からを併録。
フランス出身のモントゥーは、生涯にわたりドイツ・オーストリア音楽に並々ならぬ情熱を傾けた指揮者でもありました。これはパリジャンの指揮者としてはかなりの異例であったそうです。中でも古典・ハイドンの演奏は殊更録音が少なく、通常パリジャンの指揮者が録音を行う場合はあまりありませんでしたが、その慣例を破るどころか、見事なまでに「パパ・ハイドン」の音や表情を導き出したのが、このウィーン・フィルとの「驚愕」「時計」の録音でした。
録音当時はロマン派の残り香が強いデフォルメや、逆に淡々として取っ付きにくい演奏が多かった頃で、ハイドンならではのユーモラスな音の構築性や響きが犠牲となっていた時代にあって、モントゥーの『ハイドンをハイドンとして』演奏した事は途轍もなく難しい事でもあり、素晴らしい事でもありました。現代の古楽隆盛にあっては、古臭いと見る向きもあるかもしれませんが、これほど自然体のハイドンというのも滅多にお目にかかれるものではありません。ハイドン好きなら是非お耳に入れてほしい名演です。
ハイドン2曲のオリジナルの発売形態に加え、今回の発売では1957年11付き録音のシューベルト:ロザムンデから4曲を収録。このうち「バレエ音楽 第1番」の曲は、CD時代においてはなぜか国内盤としてユニバーサルからは復刻されておりませんでした(3曲で再発。4曲版はキング時代にCDで発売以来)。こちらもオリジナルの収録に戻してカップリングしました。録音は、1960年以前のものとはいえ、鮮明です。当時のDECCAの録音技術は驚くべきであり、今回の復刻ではあらたにアナログマスターから、ハイビット・ハイサンプリングでデジタル化しておりますので、これまでより鮮明できめ細やかな音質を再現することができました。蘇った音質にも注目ください。尚、ジャケットは初出時RCAレーベルとして発売されたため、その後のDECCAの再発のものとなっております。
※ステレオ録音
※オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(192khz/24bit)音源をCDマスターに使用
※DECCA再発時のジャケを使用
※解説:福島章恭氏、柴田龍一氏、遠藤勝彦氏

ベルリオーズ:幻想交響曲、ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1919年版)/ピエール・モントゥー、ウィーン・フィル、パリ音楽院管弦楽団
【収録曲】
1.エクトール・ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
2.イーゴル・ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)
【演奏】
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1)
パリ音楽院管弦楽団(2)
ピエール・モントゥー(指揮)
【録音】
1956年10月29-30日、11月10日 パリ、サルワグラム(2)
1958年10月20-24日 ウィーン、ゾフィエンザール(1)
【原盤】
DECCA
モントゥー十八番の「幻想」。晩年を象徴するウィーン・フィルとの名演奏。「火の鳥」組曲を併録。
名人指揮者と名門オケが秘術を尽くした「幻想」唯一無二の名演!
生粋のパリジャンだったピエール・モントゥーは、フランス音楽ばかりでなく、ドイツ音楽も得意としていました。また、若い頃にロシア・バレエ団の指揮者を務め、バレエ音楽の経験も豊富でした。こうした幅広い経験がモントゥーの芸術に奥行とスケールの大きさ与えていました。フランス人ながら、ベートーヴェンから強い影響を受け、革新的な作品を書いたベルリオーズの音楽は、モントゥーの芸風に最も相応しいものでした。
1958年にステレオ録音された『幻想』は彼の実に5度に渡るセッション録音中の4度目にあたります。ウィーン・フィルにとっては初の『幻想』録音でした。第1楽章冒頭のオーボエの一節から、奏者の絶妙な個人技に惹きこまれます。弦楽器群のシルクのような美しさと味わい深い歌、両翼配置による掛け合いの妙、柔らかく分厚い金管が高揚して輝きを放つ迫力など、名人指揮者と名門オケの驚くべき秘術が随所で披露されています。終楽章も強弱、緩急、音色対照、アクセント、特殊奏法など、様々な要素が有機的に結び付き生々しい迫力を生んでいます。
ストラヴィンスキーの『火の鳥』はパリ音楽院管弦楽団との1956年録音。モントゥーにとってはロシア・バレエ団の「仲間が書いた作品」であり、原色的な音彩と雄大な迫力だけでなく、往時の時代精神も体現した演奏を聴かせています。2曲とも録音が鮮明で、モントゥーの表現が手に取るように伝わってくることも特筆されます。
録音は、1960年以前のものとはいえ、鮮明です。当時のDECCAの録音技術は驚くべきであり、今回の復刻ではあらたにアナログマスターから、ハイビット・ハイサンプリングでデジタル化しておりますので、これまでより鮮明できめ細やかな音質を再現することができました。蘇った音質にも注目ください。尚、ジャケットは初出時RCAレーベルとして発売されたため、その後のDECCAの再発のものとなっております。
※ステレオ録音
※オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(192khz/24bit)音源をCDマスターに使用
※DECCA再発時のジャケを使用
※解説:福島章恭氏、柴田龍一氏

ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》《ペトルーシュカ》(1911年版)/ピエール・モントゥー、パリ音楽院管弦楽団
【収録曲】
1.イーゴル・ストラヴィンスキー:バレエ《ペトルーシュカ》(1911年版)
2.同:バレエ《春の祭典》
【演奏】
ジュリアス・カッチェン(ピアノ)(1)
パリ音楽院管弦楽団
ピエール・モントゥー(指揮)
【録音】
1956年11月6,7,9,10日 (1)、2,5,6,11日 (2) パリ、サルワグラム
【原盤】
DECCA
初演者モントゥーによる歴史的なステレオ録音!ストラヴィンスキー演奏史の規範となった名作。
初演者モントゥーによる原色的で生々しい記念碑的ステレオ録音!
名指揮者ピエール・モントゥーの名を一躍世界に轟かせ、かつ音楽史上不滅のものとしたのは1913年5月29日、パリ、シャンゼリゼ劇場での有名なスキャンダルとなったバレエ『春の祭典』初演でした。舞台装置や振付はバレエ団の消滅により忘れられましたが、音楽はコンサート・レパートリーとして定着し、1964年まで長生きしたモントゥーは生前から伝説的存在となりました。そしてステレオLP時代となって英デッカがすぐに録音したのがこの『春の祭典』と『ペトルーシュカ』です。モントゥーは1911年に『ペトルーシュカ』も初演しているので、このCDの歴史的意義は計り知れないものがあります。
オーケストラはパリ音楽院管弦楽団で、技術的な演奏水準は今日のオケに及びませんが、原色的な音彩と、機械臭の無い有機的な合奏は往時のパリの雰囲気を彷彿とさせます。『春の祭典』での生々しい色彩と荒々しい筆致は作品の原風景を思わせ、同時にモントゥーのリズムの良さとスケールの大きさが全体を丸く包み込み、独特の味わいを生んでいます。『ペトルーシュカ』はおっとりと始まりながら徐々にアンサンブルの息が合い、メルヘンのような色彩と詩情にあふれた演奏を楽しめます。場面転換の太鼓連打を全て省き、各場面の最初と最後がしっかり聴こえること、ピアノを名手カッチェンが務め、素晴らしい音楽性を披露していることも魅力です。2曲とも約60年前の収録というのが信じられないほど音質鮮明です。
録音は、1960年以前のものとはいえ、鮮明です。当時のDECCAの録音技術は驚くべきであり、今回の復刻ではあらたにアナログマスターから、ハイビット・ハイサンプリングでデジタル化しておりますので、これまでより鮮明できめ細やかな音質を再現することができました。蘇った音質にも注目ください。尚、ジャケットは初出時RCAレーベルとして発売されたため、その後のDECCAの再発のものとなっております。
※ステレオ録音
※オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(192khz/24bit)音源をCDマスターに使用
※DECCA再発時のジャケを使用
※解説:福島章恭氏、福本健氏、柴田龍一氏