「天才」VS「伝説」奇跡のコラボ実現!レディオヘッド×スティーヴ・ライヒ『レディオ・リライト』
こちらは、2013年6月13日に行われた『レディオ・リライト』のライヴのダイジェストとなります。
妄想だってここまで凄くない!まさか、まさかのコラボレーションが実現。オープニングを飾る『エレクトリック・カウンターポイント』は、ジョニー・グリーンウッドが演奏。2010年にライヒと出会って以来、幾度となくこの曲を演奏している「お気に入り」を遂に録音した事だけでも一聴の価値ありだが、更に凄いのがその演奏スタイル。1987年に残されている「定番:パット・メセニー」との音の違いは、驚愕に値するほど。ジャズ畑のパットが雲のように柔らかい質感を醸し出すなら、ジョニーの音はダイアモンドダストのような煌めきを放つ。ライヒ自身も「彼の演奏はもともとの私が目指したものとは異なっていたが、ジョニーの演奏はそれ以上のものを感じた」と絶賛のコメントを残しているのも頷ける素晴らしさだ。
そしてこの盤の白眉は3曲目の『レディオ・リライト(Radio Rewrite)』。ライヒがグリーンウッドとの出会い以降レディオヘッドの作品を聴き漁り、中でも強く感銘を受けた「キッドA」の『エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス』と「イン・レインボウズ」の『ジグソー・フォーリング・イントゥ・プレイス』を下敷きに、ライヒなりの解釈と技法を絡め導き出した、云わばレディオ・ヘッド×ライヒのコラボ作品なのだ。昨年(2013年)3月のイギリス初演以来、11月には今回の録音でも演奏を担当したアラーム・ウィル・サウンドによりニューヨークにてアメリカ初演を実現。大きな話題となり、音源の発売が待たれていただけに、待望の音源発売と言えそう。
間に挟まれる格好にはなっているが、『ピアノ・カウンターポイント』(ヴィンセント・コーヴァーによる『6台のピアノ』アレンジ作品)も、聴き応えはバッチリ。大注目の1枚と断言できる出来栄えだ。
【収録曲】
1.エレクトリック・カウンターポイント
2.ピアノ・カウンターポイント
3.レディオ・リライト
【演奏】
1.ジョニー・グリーンウッド(ギター)
2.ビッキー・チャォ(ピアノ)
3.アラン・ピアソン(指揮)
アラーム・ウィル・サウンド
カテゴリ : ニューリリース | タグ : プロモ(クラシック)
掲載: 2014年09月02日 13:08