諏訪内晶子(Vn)、エマール(p)参加！～エトヴェシュ：協奏曲集

現代ハンガリーを代表する作曲家の1人、ペーター・エトヴェシュの作品を積極的にリリースする〈Budapest Music Center〉レーベルから、2006年～2007年にかけて委嘱された3曲の協奏曲に焦点を当てた作品集が発売されます。
1曲目の“seven”は2003年のスペースシャトル「コロンピア」空中分解事故で犠牲となった7人の宇宙飛行士の追悼を込めた作品で、鋭い悲しみを湛えたヴァイオリンソロと静けさと激情を繰り返すオケの交差が印象的な作品。録音と同じ2008年にN響と印象的な演奏を残した諏訪内晶子がこの盤でもソロを務めています。2曲目の“Levitation”は2本のクラリネットと弦楽オケによる作品で、子供のころに見た浮遊の夢とSF映画の浮遊シーンを掛け合わせたという異色作。独特の音の流れが漂うエトヴェシュならではの響きと、柔軟性が生きています。そして3曲目“CAP-KO”では、ピエール・ローラン・エマールが登場。エトヴェシュ作品を度々取り上げ、このCAP-COでは世界初演(指揮はエトヴェシュ本人)を務めている(品番：NEOS10705)だけに、その演奏は申し分なし。短いパッセージと目まぐるしい演奏が続く曲で、聴いていて楽しく、そして圧倒的技巧を得意とするエマールの独壇場が展開されています。現代音楽ファンなら、必携のアイテムと言える盤の登場です！
(タワーレコード)

【収録曲】
1.Seven～コロンビア宇宙飛行士のために～ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲
2.Levitation～2本のクラリネットと弦楽オーケストラのための協奏曲
3.CAP-KO～アコースティック・ピアノ、キーボードと管弦楽のための協奏曲
【演奏】
ペーター・エトヴェシュ(指揮)
エーテボリ交響楽団(1,3)
BBC交響楽団(2)
諏訪内晶子(Vn)(1)
リチャード・ホスフォード(Cl)、ジョン・ブラッドベリ(Cl)(2)
ピエール・ローラン・エマール(p,キーボード)(3)
【収録】
2008年3月30日　バルトーク国立コンサート・ホール(ブダペスト)(1)
2011年5月14日　バービカン・ホール(ロンドン)(2)
2006年2月2日＆3日　エーテボリ・コンサート・ホール(3)