キタエンコのラフマニノフ“交響曲第2番”&カウンターテナーを起用した“ヴォカリーズ”
交響曲第1番の初演が大失敗し、精神的にも追い詰められたラフマニノフ(1873-1943)ですが、1901年に完成したピアノ協奏曲第2番が大成功を収め、ようやく自信を取り戻したというエピソードが良く知られています。その後の彼は順風満帆の日々を送り、1906年から1907年にかけて作曲されたこの交響曲第2番も、溢れるような旋律美と劇的な曲想で高い人気を得ています。キタエンコによるラフマニノフ交響曲集、第2弾となるこの第2番の演奏ですが、さすがお国物に定評のあるキタエンコだけあって今回も文句のつけようがありません。冒頭からたっぷり歌わせる弦の調べと、溌剌とした木管、高らかに咆哮する金管・・・全てが完璧です。最後に添えられたこちらも名曲「ヴォカリーズ」を歌うのは当代随一のカウンターテナー、サバドゥスです。幻想的な歌声が夢心地を誘います。(ナクソス・ジャパン)
ドミートリー・キタエンコ
1940年、ロシア・レニングラード生まれの指揮者。レニングラードとモスクワの各音楽院で学んだ後、ウィーン音楽アカデミーではスワロフスキーらに師事。69年、第1回カラヤン指揮者コンクールで優勝、一躍脚光を浴び、76~90年にはモスクワ・フィルの首席指揮者を務めた。世界の一流オーケストラへの客演も多数。近年では、2002~2004年にかけて録音したケルン・ギュルツェニヒ管とのショスタコーヴィチ交響曲全集が話題に。(音楽出版社)
【収録曲目】
1-4.交響曲 第2番 ホ短調 Op.27
5.ヴォカリーズ 嬰ハ短調 Op.34-14
【演奏】
ヴェラール・サバドゥス(カウンター・テナー)…5
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
ドミートリー・キタエンコ(指揮)
【録音】
2013年10月 ケルン・フィルハーモニー…1-4
2013年5月 ケルン スタジオ・シュトルベルガー・シュトラーセ…5
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2015年05月20日 18:00