ザルツブルク音楽祭初出ライヴ!最晩年のベーム、カラヤン&フルニエ、グリュミオー、プライ
カール・ベーム&VPO 1980年ザルツブルク音楽祭ライヴ
ベートーヴェン:
交響曲第2番ニ長調Op.36
交響曲第7番イ長調Op.92
カール・ベーム(指揮)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ライヴ録音:1980年8月17日/ザルツブルク音楽祭
ベーム翁の白鳥の歌というにふさわしい格調高い美演!2番の第2楽章などこれほど美しい曲だったか、と目を開かせられるほどのとろける美しさ。スケルツォのリズムもイキで晩年離れしています。終楽章も格調のかたまりで、ベーム翁本来の端正な味にあふれております。
第7番も翁の晩年にも関わらず、冒頭からきまっており、これもまた第2楽章が絶品!この味わいの深さは神品といえる域ではないでしょうか。おどろきました。第3、4楽章とも最晩年のベーム翁とは思えぬリズム感と迫力。さらには終楽章コーダでのマタチッチもかくやと思わせる大爆発、心からうちのめされます。CD化のリクエストが多いのもうなずける大演奏です。ベーム翁の晩年を代表する名演の出現と申せます。音質も自然で素晴らしい。
R.シュトラウス:
交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」Op.30
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ルドルフ・シュトレング(ヴィオラ)、ピエール・フルニエ(チェロ)
ライヴ録音:1964年8月30日/ザルツブルク音楽祭
1964年ウィーン・フィル6月定期の目玉であったカラヤン、フルニエ共演のドン・キホーテですが、直前に2人の見解の相違からフルニエがキャンセルするという事件が起こり、当時ウィーンの新聞でもとりあげられる事態となりましたが、ザルツブルク音楽祭で劇的に和解、ここで聴かれる大名演の誕生となりました。両者の気迫が凄まじいものがございます。カラヤンのツァラも大スケール。モノラルながら大変良好な音質です。
アルテュール・グリュミオー 1961年ザルツブルク音楽祭ライヴ
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調Op.12-1
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調「雨の歌」Op.78
ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタト短調
アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)、イシュトヴァーン・ハイデュ(ピアノ)
ライヴ録音:1961年7月27日/モーツァルテウム(ザルツブルク音楽祭)(モノラル)
ビロードのように美しく洗練の極致といえるヴァイオリニスト、アルテュール・グリュミオー。彼の全盛期である1961年ザルツブルク音楽祭のライヴが日の目をみました。当日のプログラムはレパートリーの広いグリュミオーらしい選曲で、ベートーヴェン、ブラームス、ストラヴィンスキー、ドビュッシーが演奏されました。
ベートーヴェンといえば1950年代に収録され“世紀の名演”と称されるクララ・ハスキルとの有名な録音がありますが、当ライヴも恐ろしい程の美しさを讃えた名演です。またブラームスとドビュッシーは同年4月の来日公演でも演奏された作品ですが、グリュミオーから紡ぎだされる美音には感動せずにはいられません。ハイデュとのライヴならではの白熱した演奏をお楽しみください。
リートの夕べ~シューベルト:歌曲集
・歌びとD149
・竪琴弾きの歌D478〔孤独を求める者は、涙とともにパンを食べたことのない者は、われ戸口にしのび行かん〕
・白鳥の歌D957
・ハイネの詩による6曲〔アトラス、彼女の絵姿、漁夫の娘、都会、海辺で、影法師〕
・ザイドルの詩による1曲〔鳩の使い〕
・レルシュタープの詩による7曲〔愛の便り、戦士の予感、春のあこがれ、セレナード、わが宿、遠い国で、別れ〕
=アンコール=
・ミューズの息子D764
・夕映えの中でD799
・シルヴィアにD891
ヘルマン・プライ(バリトン) ジェラルド・ムーア(ピアノ)
録音:1964年8月14日、ザルツブルク音楽祭(ライヴ)、モーツァルテウム
ヘルマン・プライ(1929-1998)のザルツブルク音楽祭ライヴ録音。プライは1960年にメトロポリタンデビュー、1965年にはバイロイトにデビューするなど60年代はまさに実力・人気ともに世界が認める存在となっていたころ。1964年に行われたザルツブルク音楽祭では、「リートの夕べ」と題して、3週間の間当時の人気の歌手たちが夜な夜な魅惑のプログラムを展開するという豪華な催しが行われており、プライもその一人として出演したものです。
得意のシューベルトで一夜のプログラムを聴かせます。格調の高さと力強さ、ハリのすべてが絶妙のバランスで、それでいて親しみやすい表情も垣間見られるプライの歌唱を満喫できます。名手ジェラルド・ムーア(1899-1987)の味わい深いピアノも必聴。
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2015年08月03日 19:30