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US超絶テクニカル・デスメタル・バンド=ナイル最新作

Nile

 

1993年、カール・サンダース(ヴォーカル/ギター)を中心にサウスカロライナ州グリーンヴィルで結成されたナイル。古代エジプトの歴史や神話をコンセプトにした世界観と、超絶ヘヴィかつテクニカルなサウンドによって、彼らはエクストリーム・メタル界における異形のファラオ(王)として崇拝されてきた。人間の限界を超えた手数のギター・リフとドラム・ビート、そして怒濤のうねりが襲うサウンドは、第8作となる本作でさらなる激化を見せている。

「前作『アット・ザ・ゲイト・オブ・セス』はミュージシャンシップ重視の、外科手術のように正確を期したアルバムだった。今回はその正反対。メタルのヘヴィネスと記憶に残るソングライティングを志向している」とカールは語っており、バンドの持つ獣性を解き放ったサウンドが特徴だ。

彼らの個性のひとつとなっているエジプト/中近東スタイルの旋律もフィーチュアされており、「イン・ザ・ネーム・オブ・アムン」「ウシャブティ・リアニメーター」は聴く者をエキゾチックな異世界にいざなう。

『アナイアレイション・オブ・ザ・ウィキッド』(2005)から10年来、彼らのすべてのアルバムを手がけてきたニール・カーノンが本作もプロデュース。1980年代にはホール&オーツ『プライベート・アイズ』やクイーンズライク『炎の伝説』などの緻密なサウンド・プロダクションで知られ、近年はカニバル・コープスやディーサイド、エグジュームドなどのエクストリーム・メタル作品も手がけるその手腕が遺憾なく発揮されている。

アルバム発表後には8月から9月にかけてサフォケイションとのヨーロッパ・ツアー、11月にアンアースとの大洋州ツアーも決定している。

2004・2006・2010年には『EXTREME THE DOJO』、2007年には『LOUD PARK』に参戦するなど、フェス/イベント出演が多かったナイルだが(2002年には『BEAST FEAST』フェスへの出演をキャンセルしている)、2013年2月には単独来日公演も実現。日本での注目が高まる今、『ホワット・シュッド・ノット・ビー・アンアースド』は古代エジプト第一王朝成立から5千年、デス・メタル界の覇権を占う重要なアルバムだ。

 

 

 

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2015年08月26日 17:07