〈2015年アーティストの一番のお気に入りCDは?〉agraph編
今や電気グルーヴや石野卓球の制作面を支える要であり、電気グルーヴのライブメンバーとしても活躍する一方、ソロアーティストとしても、その繊細かつ穏やかなエレクトロニック・サウンドが高く評価されている牛尾憲輔のソロユニット“agraph”が、待望の最新作『the shader』の完成を発表し、トレーラー映像を公開した。
今作『the shader』は、さながら電子音の大聖堂のようであり、あらゆる技工を凝らし精緻で多様な意匠を盛り込んで人々を圧倒しようとした17世紀の建築様式になぞらえるなら、“バロック・エレクトロニックミュージック”とでも言うべき驚くべき作品である。
時として寄せては返す複雑な倍音構成の大波の繊細さは言うに及ばず、何も進行していないのではないかと思える瞬間にも、無駄と思われる音の粒子は何一つ存在せず、聴くたびに各シーンで新しい発見が待ち構えている。 牛尾憲輔という一個人が、この気の遠くなるような細かいコントロールを全て行っていることに対して沸き起こる畏敬の念を、是非一聴の上確認していただきたい。
▼選盤テーマ:2015年、一番聴いたCDは?
Flanger 『lollopy dripper』
アヴァンギャルドさ、気持ちよさ…色々ちょうどよかった作品でした。
▼選盤テーマ:2015年、一番気になったアーティストは?
Brunhild Meyer-Ferrari
2005年に亡くなられたリュックフェラーリさんの奥様。リュックさんが遺されたテープアーカイブを基にした作品がリリースされているのですが、とても愛聴しています。
▼2015年印象に残った出来事は?
新アルバムが出来ました。…のですが作ってる間に人生初めて胃カメラを飲みました。あぁ人間は根本的には一本の管なのだなぁと思いました。
▼リリース&ライヴ情報
2016年2月3日に新アルバム”the shader”がでます。5年かけてどんな事になってるのか、是非ご確認頂ければと思います。よろしくお願いいたします。
www.agraph.jp/
カテゴリ : キャンペーン
掲載: 2016年01月15日 18:00