デイヴ・リーブマン、リッチー・バイラークとのデュオ作、スウィンギーなクインテット作品を発売
1970年代のルックアウト・ファーム、1980年代のクエスト、また同時進行で、デュオでも数多くのライヴ演奏をしてきたジャズ史上の名コンビ、デイヴ・リーブマンとリッチー・バイラークの再びのデュオ作品『Balladscapes』。
双方の奏者共に、アグレッシヴで先鋭的な演奏を得意とする一方、バラードの美しさでも、一流ですが、本格的にバラード演奏を集めた作品は、意外になく、本作は、40年以上の歴史を持つ二人にとっても、貴重なマイルストーンと言えそうです。
注目は、実に幅広い選曲。2人の新旧のオリジナルほか、エリントン/ストレイホーン、コルトレーン、ショーター、ジョビン、そして、アメリカン・スタンダード、そして、バッハまで。
数々の経験をしてきた奏者だからこその枯淡の境地。たゆたうようなスロー・リズムの中、渋い味わいが響きます。
Dave Liebman & Richie Beirach / Balladscapes
収録曲:
1. Siciliana (J.S. Bach)
2. For All We Know (Fred Coots)
3. This Is New (Kurt Weill)
4. Quest (D. Liebman/R.Beirach)
5. Master Of The Obvious (D. Liebman)
6. Zingaro (Antonio Carlos Jobin)
7. Sweet Pea (Wayne Shorter)
8. Kurtland (D. Liebman/R.Beirach)
9. Moonlight In Vermont (Karl Suessdorf)
10. Lazy Afternoon (Jerome Moross)
11. Welcome / Expression (John Coltrane)
12. DL (R. Beirach)
13. Day Dream (Billy Strayhorn / Duke Ellington)
メンバー:
Dave Liebman(ss, ts, fl), Richie Beirach(p)
デイヴ・リーブマンと、近年自己のグループでリーブマンを迎えた作品でも好演奏を見せたオランダの正統派ドラマー、エリック・イネケ、そしてポルトガル、イタリア出身の若いプレイヤーを迎えたスウィンギーなクインテット作品『Is Seeing Believing?』。
若き日、チャールス・ロイドやマイルスと演奏し、数々の経験を積んできたリーブマンが達した結論は、“メロディの大切さ”とのこと。そして、究極のゴールは、不要な装飾を取り払い、物事の本質を突く演奏をすることだと、考え至ったのだとそうです。
そして、本作は、リーブマンいわく、“この数年の間で、そんなリーブマンの考えを理解した面々とによる演奏”で、全てがスムーズで、トントン拍子ですすんだ とのことですが、そんな空気が音からも感じられます。6/8のテーマと、4ビートのソロのビート・チェンジも力みなく決まるからリラックスした余裕が心地よい演奏。
メンバーのオリジナルや、カエターノ・ヴェローゾや、エドゥ・ロボといったブラジリアン・ナンバーも織り交ぜた全9曲。
(Dave)Liebman - (Eric)Ineke - (Mario)Laginha - (Massimo)Cavalli - (Ricardo)Pinheiro Quintet / Is Seeing Believing?
収録曲:
1. Old Folks (Willard Robinson)
2. Coracao Vagabundo (Caetano Veloso)
3. Skylark (Hoagy Carmichael)
4. Everybody’s Song But My Own (Kenny Wheeler)
5. Rainy Sunday (Massimo Cavalli)
6. I Remember You (Victor Schertzinger)
7. Is Seeing Believing? (David Liebman)
メンバー:
Dave Liebman(ss, ts, fl) , Eric Ineke(ds) , Mario Laginha(p), Massimo Cavalli(b) , Ricardo Pinheiro(g)
掲載: 2016年06月16日 14:32