ブラーの最新ライヴ・ドキュメンタリー映画が登場
かつてのビートルズ対ストーンズの90年代版とも言われた、オアシス対ブラーの〈ブリット・ポップ〉戦争を繰り広げ、全世界を席巻した空前のUKロックブームの片翼を担ったバンド、ブラーの最新ドキュメンタリー映画が登場!
最新ライヴを多数おり交ぜながら綴る、
ブラーファン&洋楽ロックファン垂涎のライヴ・ドキュメンタリー。
16年ぶりとなる“4人”でのブラーによるアルバム『ザ・マジック・ウィップ』の制作に至るまでの秘話から、グレアム・コクソンのバンド復帰、香港での極秘レコーディング、そして2009年のロンドン五輪閉会記念ライヴに続いてのハイドパーク・コンサートまでを追ったドキュメンタリー作品。なんと日本のみの特典として、未公開ライヴシーン集を収録。
“『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ』や『パークライフ』で経験して以来の自然発生的な曲作りだったんだ”
99年に発表された6thアルバム『13』以降、バンドを離脱していたギターのグレアム・コクソンが08年にバンドへ復帰。13年5月に予定されていた日本でのライヴがキャンセルになったことにより、ブラーの4人は香港のスタジオに入り、極秘のレコーディングを敢行する。ロンドンに戻った彼らは盟友スティーヴン・ストリートを招いて12年ぶりとなる8thアルバム『ザ・マジック・ウィップ』を完成させるが、本映画ではその制作過程やデーモン・アルバーンをはじめとするメンバーの心象風景を至近距離から描いている。
“グレアムの復帰は本当に自然なプロセスだった。時間とともに彼自身がブラーに戻りたいと感じ、何かを作りたいと言い出した。つまり最初の僕たちに戻れたんだ”
互いの心境をさらけ出したことで再びつながるようになったデーモンとグレアムの絆。香港という街がメタファーとなった『ザ・マジック・ウィップ』で実際に歌われているのはデーモンとグレアムの関係であり、心から和解したふたりの表情も見もの。結成当時の新鮮な気持ちを取り戻した4人が新曲と名曲を生き生きと演奏するシーンにも胸が熱くなる。
“僕らはボロボロになりながら長年バンドを続けてきた。まさに心をすり減らしながら、すべてを音楽に捧げている。僕らは4人で奏でる音で表現するために存在しているんだ”
90年のデビュー以来、英国を象徴するバンドとして世界的な人気を保ち続けるブラー。その伝統と革新が奏でるメロディやサウンドの原点、あふれんばかりにほとばしる音楽への愛、そして4人の変わらない友情……思わず胸が熱くなるシーンを連続で捉えたブラーのありのままの姿を伝える『ブラー:ニュー・ワールド・タワーズ』。新作をたずさえた来日公演がまだ実現していないだけに、その最新ライヴ映像も必見だ。
監督:サム・レンチ
製作:二―ヴ・バーン、レジーヌ・モイレット、ビル・ロード
撮影:ブレット・ターンブル、バド・ガリモア