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前衛音楽の旗手として暴れまわっていたブーレーズ34歳の“グルッペン”ライヴ!

うーれーず

ina(フランス国立視聴覚研究所)の放送用音源からCD化。ALT-343、ALT-345 に続く、ピエール・ブーレーズ(1925-2016)の追悼企画第3弾にして最重要タイトル。前衛音楽の代名詞『グルッペン』ほか、1959年ウィーン・ライヴ、初出音源!
3群のオーケストラがそれぞれ独立した時空間を持ち、互いに激しく侵食しあうセリエリズムの超難曲『グルッペン』は、シュトックハウゼン、マデルナ、ブーレーズの指揮とケルン放送交響楽団によって1958年に初演されました。このディスクは全く同じ布陣によるわずか1年後のライヴ。前衛作曲家かつ指揮者である3人の、確かな手ごたえを持って厳しく指揮しあうさまがしかと記録されており、凄まじいまでの緊張感です。時代的にモノラル録音なのが実に残念ではありますが(作曲当時ステレオ放送は無かった)、録音がある以上聴かない訳にはいきません。歴史に残すべき一大ドキュメント、ぜひご注目ください。
『断ち切られた歌』は第二次世界大戦中に迫害された犠牲者の手紙がテキストに用いられた、ノーノの代表作。ノーノ、シュトックハウゼン、ブーレーズの3人は現代音楽界の三羽ガラスと呼ばれ、前衛音楽を牽引してきた存在ですが、ノーノとシュトックハウゼンは意見の相違から激しく対立、決別の道を辿ります。ブーレーズがこのふたりの作品を振った貴重にして刺激的な演奏会のライヴ録音。2016年に惜しくも世を去った闘士ブーレーズの偉大さと、前衛音楽最盛期の異様なまでの熱気に圧倒されること間違いなし!
日本語帯・解説付き。
(キングインターナショナル)

3つのグループに分けられて配置されたオーケストラ。聴衆はどこの位置に席を占めるかによって、異なる音楽を聴くことになる。つまり、聴く場所によって音楽の様相が異なって聴こえてくる、というのがケルン放送交響楽団によって委嘱された“グルッペン”の謳い文句です。20分ほどの作品ですが、バーデン=バーデンの南西ドイツ放送交響楽団と、前衛音楽演奏の覇を競っていたケルン放響に相応しい楽曲でしょう。そして、ブーレーズとマデルナという前衛仲間を指揮に得て、これがシュトックハウゼンが望んだであろう“グルッペン”の理想的な姿なのです。わが国でもN響が2009年に取り上げ、今年の12月には京響が演奏する予定です。当時のヨーロッパの音楽界を震撼させた問題作の「原型」を是非このCDでお聴きください。
(タワーレコード)

【収録曲目/演奏】
ルイジ・ノーノ(1924-1990)
ソプラノとコントラルト、テノール、混声合唱とオーケストラのための『断ち切られた歌』
 イルゼ・ホルヴェーイ(ソプラノ) 
 エヴァ・ボーネマン(コントラルト)
 フリードリヒ・レンツ(テノール)
 ベルンハルト・ツィンマーマン(合唱指揮)ケルン放送合唱団
 ピエール・ブーレーズ(指揮)
 ケルン放送交響楽団

カールハインツ・シュトックハウゼン(1928-2007)
3群のオーケストラのための『グルッペン』~作品第6番
 カールハインツ・シュトックハウゼン(オーケストラ1:指揮)
 ブルーノ・マデルナ(オーケストラ2:指揮)
 ピエール・ブーレーズ(オーケストラ3:指揮)
 ケルン放送交響楽団
【録音】
1959年ウィーン芸術週間、ライヴ(モノラル)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年09月07日 21:42