最新のマーラー交響曲第10番補筆完成版=2010年ガムゾウ版がついにCD化!
クック版など数々の補筆完成版が存在するマーラーの交響曲第10番。ここに収められた演奏は2010年完成の「ガムゾウ版」。自らの指揮による世界初録音です。ヨエル・ガムゾウは1987年イスラエル生まれの若手指揮者で12、3歳でマーラーの10番に魅せられ、若干23歳で補筆版を完成させたという驚きの人物です。ちなみにマーラーが10番作曲の筆を置いたのが1910年、亡くなったのが1911年。ガムゾウは100年越しに曲を完成させ、没後100年の年に初録音をしたことになり、特別な意気込みを感じさせます。新たな補筆版をじっくり楽しめる上々の演奏内容も含めて、マーラー・ファン必聴の1 枚と言えるでしょう。
(キングインターナショナル)
1987年生まれイスラエルの指揮者、ヨエル・ガムゾウは14歳で高校を卒業したという、いわゆる早熟天才タイプの音楽家です。アーティスト一家に生まれたガムゾウは幼い頃からチェロを学び、少年時代には指揮者への道を決めていたそうです。師と仰ぐのはカルロ・マリア・ジュリーニ。なんと19歳で国際マーラー・オーケストラを組織し、その指揮者に収まりました。十代の頃からこつこつと研究を重ねてきた、マーラーの第10交響曲の補筆完成版を演奏するのが、マイ・オーケストラ設立の目的の一つです。
完成したガムゾウ版は2011年11月21日、独ヴィースバーデンで同オーケストラによって正式初演されました。ガムゾウ自身は、手兵以外にもイスラエル・フィル、バンベルク響、シュトゥットガルト・フィルなどに客演を繰り返しています。
1924年にクルシェネクによる第1楽章、第3楽章のみの補筆完成版が、シャルク指揮ウィーン・フィルで初演されて以来、マーラーの交響曲第10番は20世紀のクラシック音楽界に話題を与え続けました。クルシェネク版の他にも、クック版(第1稿-第3稿)、カーペンター版、フィーラー版、マゼッティ版、サマーレ/マッツーカ版、バルシャイ版の録音が為されてきました。「もっとも濃厚な味付け」と評されるガムゾウ版は、またしてもマーラー・ファンの心をくすぐって止みません。
(タワーレコード)
【収録曲目】
マーラー
交響曲第10番 [ヨエル・ガムゾウ補筆完成版]
【演奏】
ヨエル・ガムゾウ(指揮)
国際マーラー管弦楽団
【録音】
2011年11月24-25日
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2016年09月12日 14:25