鈴木勇蔵〈新たな宇宙の生成を描く三部作〉の第ニ作目
本作『Phosphene(ArtLaB006)』は、前作『Sonus&Cantus(ArtLaB005)』、今後リリースを予定している『SuperDimensionLanguage(ArtLaB007)』を含めた〈新たな宇宙の生成を描く三部作〉の第二作目という位置付けである。ジャケットデザインもCG/イラスト/写真と連作的に続き、様々な解像度で描像していく。
本作は前作同様、諏訪/熊野/青森/岩手/京都/岐阜/奥多摩/丹沢/尾瀬などで録音採集された自然音と、コンピュータ内で生成させた電子音、及び器楽音からなるシームレスな多層的レイヤー、未分化なポリフォニー(プロトポリフォニー)とも形容可能な構造体をベースに、非局所的な身体性、遍在化する私、非人称的な生成の場といった在り方の可能性を探っている。
サウンドエンジニアリング的にはオープンリールとDSDを駆使したマスタリング手法を進化させ、インテグレートされた音像と更なるテクスチャー領域の可能性を探求した音響作品に仕上がっている。
掲載: 2016年10月03日 15:50